DVや虐待の被害者を置き去りにせず

 離婚後共同親権にかかわり、国会で参考人として陳述された「女のスペース・おん」山崎菊乃代表理事から、あらためて話をうかがいました。施行までの2年以内に何をなすべきか、DV被害やリーガルアビューズ(法的嫌がらせ)の実態、家裁の課題や民法再改定などに話が及びました。

 今日は小選挙区予定候補との会議もあり、その終了後に千葉なおこ道1区予定候補、宮内しおり道2区予定候補(比例重複)とで足を運びました。

 山崎さんは参考人質疑の際に、ご自身の体験を語られています。夫からの暴力や人格の否定が、当事者だけでなく子どもたちをも深く傷つけていると胸が痛む話でした。「DVがあれば逃げれば」と言われても、生活のすべてを投げ捨てることは簡単にできません。

 こういう現実を前に、共同親権を導入すればどうなるか。今でさえDVとして認められない例は多くあります。精神的な後遺症もあるでしょう。濫訴や養育費の意図的遅延などへの対応は、どうするのか。DVや虐待の被害者は置き去りかというほど、数々の論点が積み残されました。

 その被害者の安全を守ることを最優先に活動してきた山崎さんだからこそ、国会で強い懸念を発せられたのです。自分自身と子どもたちの、命や生活がかかっている問題です。今日も実例をうかがうなかで、拙速な改正は禍根を残すと痛感しました。

 あわせて、DVや虐待被害者に対する支援強化、加害者への罰則も話題に。今日の「毎日」で記事になっていた、住所閲覧制限の毎年更新も見直しが必要ではないか。「加害があるから共同親権をやめてと言ってきた」のです。

 これから2年以内の施行に向けてガイドラインが作成されますが、その過程には当事者参加が欠かせません。不安を抱える方への支援の仕組みづくりも進めていると、うかがいました。現場の声に見合った法改定へ進めるよう、しっかり国会へとつなぎたい。

 相談体制ひとつ取っても、国の本気度は見られません。女性相談支援員が会計年度任用職員という自治体もあります。緊急・切迫の事例にも対応してきた民間団体は、手弁当で踏ん張っています。「正当な予算を女性支援に」との、山崎さんの言葉どおりです。

 古い家父長制度を進める勢力が、政治力を発揮している実態があります。その勢力から支援を受け、憲法に古い家族観まで押しつけようとする自民党政治は、この点でも早く終わらせなければ。私も力を尽くします。

 【今日の句】加害を 放置した共同 強いるのか 
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畠山和也
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