今日は新十津川町から滝川市・砂川市へ。3農協(ピンネ・滝川・新砂川)や、農家でもある山本正信・滝川市議会議長から現状をじっくりうかがいました。山本議長さんからは「紙智子さんが議員になる前、冷害調査で私のところに来ていただいた」との話も聞きました。
「コメ不足」が報じられ、実際に「入荷待ち」というスーパーも見られます。道内有数のコメどころである空知管内ですが、農協の倉庫にある分も今夏まで契約済みとのこと。その後は新米待ちになります。コロナ禍を越えて需要が回復してきたのと、昨夏の猛暑で収量・品質ともに厳しかったことが要因です。「昨年の作況は104と発表されたけど、実際は100を切っていたのでは」(ピンネ農協・鎌田和久組合長)。抽出された水田によって、このような指数の差が出たのかもしれません。西日本の気温が高くなり、コメづくりの適地が日本全体で減ってきていることも、背景の1つではと話題になりました。
肥料や生産資材も高止まりしているし、トラクタ価格は1000万円をはるかに超えるうえGPS機能なども付けると、さらなる高額に。「離農した人の農地を引き受けて規模を拡大すると、さらに機械が必要となる。借金の返済で、頭がいっぱいに」(滝川農協・滝孝造専務)というのが実態なのです。耕作放棄地を生まないようにと農地を受ければ、このような負担が増すのですから、後継・新規参入者には不安が先に立ちます。「滝川市の人口が減ってきたのは、農業従事者が減ったから」(山本議長)と、実際の数字を示されての話に納得しました。
基幹産業である農林漁業で再生産が成り立たない状況が、北海道で人口減少が進む原因の1つです。これほど地域を追い込んできた大企業優遇の経済政策を、どうしても変えなければと痛感しました。今のコメ不足は、異常気象の反映ではありますが、根本的には農業政策の問題なのです。「すでに来年の肥料価格値上げの連絡があり、また厳しくなる」(新砂川農協・林誠組合長)とも。その分を価格に上乗せすれば、店頭価格が値上げとなり消費者が買えません。結局は生産者にしわ寄せが来ていたのですが、それも限界です。
消費者に生産現場のことを知ってほしい、との話もありました。生産者と力を合わせて、「くらしと農林漁業を守れ」との世論を広げていきたい。賃金・年金が上がらなければ買えないし、消費税の減税や、農家への価格保障・所得補償の拡充が今こそ必要です。クマによる農作物被害、収入保険の課題とともに、地域おこし協力隊員から就農につながっている実例もうかがいました。意欲を持って就農・営農ができるよう、しっかり国政へ反映していきます。
滝川市では市民との懇談のなかで、入党してくださる方も。長く党を支持してきて、たまたま選挙のときに「実は共産党を応援してる」と話した知人が党員だったそうです。私が4月に参加した「女性のつどい」にも来てくださり、今日の決意に至ったとのこと。嬉しいですね。各懇談には、樋坂里子・新十津川町議、寄谷猛男・滝川市議、高田浩子・砂川市議が同行くださいました。
【今日の句】食と農 守らず地域も 守れない