数字の奥を見てこそ

 FNNと産経新聞社が合同でおこなう世論調査で、データの一部に、業務契約先による不正入力があったと発表されました。合計14回で2500サンプルというから、結構な数字です。

 世論調査には一喜一憂しないものの、世論の傾向を見るうえでは私も参考にします。国会質疑に用いられることも、しばしばです。どうして、こういう不正入力が起きたのでしょう。

 世論調査とは異なりますが、政治・行政にとって統計は大きな意味をもちます。統計をふまえて政策も立案されます。裁量労働制をめぐって厚労省のデータが不適正だったことも記憶に新しいですが、数字1つで逆の結果さえ出かねないのです。

 私自身、アンケートを統計的にまとめて有意性を証明することに修士論文で苦労した覚えがあります。恣意的に数字を使うことは、厳に戒めなければならないと学びました。

 国会の質問づくりも、どの数字を使うかはとことん考えます。自分に都合よく切り取った数字ではなく、事実を正面からとらえた数字でこそ、なのです。そして、その数字の奥にある現実に目を向けてこそ、議論や政策が生きたものになります。だからこそ現場に足を運び、実態をつかむことに汗を流したい。

 【今日の句】体調の 数字は常に 気にかかり
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畠山和也
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