新しい支援の枠組みを

 政府は、新型コロナウイルスに対する緊急対策の第2弾を発表しました。くらし・雇用と経済が切迫した状況になっているとの認識で、さらに機動的な対策が必要です。道福祉保育労働組合、道中小企業家同友会から話をうかがうなかで痛感しました。

介護や福祉、保育の現場は人手不足の状況が続いてきたなかで、感染拡大防止にも目を配らなければならなくなりました。マスクや消毒液なども足りないなかで自助努力が迫られることになり「ツイッター上では『終息したら仕事を辞める』と書いた保育士への共感も出るほどです」という実態もあるほどなのです。

 この分野では規制緩和も進み、ある事業所では、きちんとした衛生対策や福祉的対応がなされているのかと心配だという実態もあります。休業補償についても事務作業の煩雑さから欠勤扱いにする事業所もあるとのことで、「非常勤が調整弁とされないようにしてほしい」との訴えがありました。

 先日も書いたように、児童デイサービスについては利用料が日単位のため、キャンセルが続けば減収となり経営が困難になるという構造的な問題を抱えています。「手厚い政策がないと、終息したのに事業所がなくなっていたとなりかねない」との危機意識を共有して、引き続き政府へ反映させていくと私からも述べました。

 道中小企業家同友会は、2月25日~3月3日までに会員企業への緊急アンケートをおこなっています。「現時点ですでに影響が出ている」(43%)「今後影響が出る可能性がある」(46%)と合わせて約9割の企業に影響があるとの結果でしたが、代表理事の守和彦さんは「今の時点で言えば、ほぼすべての企業に影響が出ています。地域崩壊をさせない、という構えであたる必要があります」と強調されました。

 広い北海道では、地域の一軒一軒の中小企業が大事なインフラの役割を果たしています。個々の企業を見ながら支援するなら信金・信組などの役割が大事で、政府の金融支援対策でも、このような視点で新しい枠組みをとの提起はとても合点がいきました。

 一方で、金融機関などに相談が殺到している状況があり、相談窓口を増やすなどスピードをもった対応が必要になっています。「月末までの20日間で資金を確保できないと大変な状況になる」との話を、私も緊張感をもって受け止めました。このまま地域崩壊を見過ごすわけにはいきません。

 政府交渉の段取りも進み、経済産業省の政務三役への要請もと考えています。スピードある対策とともに、東日本大震災の後に二重債務に苦しむ中小企業への支援策として公的な枠組みを党が提起していたことも参考に、思い切った対策案も急いでまとめます。守さんからは「実現できるように国会対策もお願いしますよ」との要望もいただいたので、しっかり反映させていきたい。

 【今日の句】これでいい などと思わず 次の手を
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畠山和也
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