介護分野を後回しにしないで

 ただでさえ人員不足と経営困難が重なっていた介護分野。「介護に笑顔を!北海道連絡会」から、コロナ禍でのさらなる苦労や実情をうかがいました。切迫感をもって、急いで政府が対応していくべきだと痛感です。

 同連絡会は、介護にかかわる事業者・職員(労働組合)・社会保障関係団体などがいっしょになり、介護分野を全体として改善していくためにと集会などの活動をおこなってきました。今日の会議では、道内3444事業所にアンケートを郵送し、要望などを行政へ届けることも決めたそうです。

 事業者の側からは、利用者の減少により大幅な減収が続いていることが出されました。「感染や拡大がないように必死。減収を埋めるために、前年並みの概算払いででも介護報酬を出してほしい」「デイサービス利用者が来ないことで、身体機能の低下などが心配。訪問介護がないと生活も成り立たない方がいるが、感染リスクも心配」という実態を聞きました。

 職員の側からも、「つねにすごい緊張感。一方で職員も、事業の見通しが見えないことを肌で感じている」「政府が口でいいこと言っても、現場は2ヵ月も3ヵ月も改善されていない。国へのいら立ちや怒りが広がっている。結局、介護は後回しなのか」などの切実な声が出され、しっかり受け止めなければと思いました。現場の使命感や責任感だって、このままでは糸が切れてしまいかねないのです。

 ご家族からの心配もあり退職を希望している方、百円ショップの雨がっぱで防護具をつくっている事業所‥‥「身を守るものが準備されていない野戦病院状態」との表現もされました。政府は、この献身さに甘えるようなことがあってはならないのです。財政支援をはじめ、しっかり支えなければなりません。

 戻ってテレビのニュースを見ると、賭けマージャンが発覚した黒川弘務検事長が辞表を提出したとのこと。定年延長を閣議決定した総理の責任や、森法相の責任も問われてしかるべきです。こういうことに時間や労力が割かれて、苦難を抱える国民への支援が遅れてはならないのですが、こんな大問題を不問にするわけにもいきません。安倍首相の政治責任は極めて大きい。

 【今日の句】望んでる 介護に笑顔 心から
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畠山和也
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