誰であれ健康回復は願いつつも、これまでの安倍政権の検証は欠かせない。切り捨て・効率化と自己責任の社会から、連帯と公正の社会へと変えていきましょう。誰が新しい首相となろうとも、新しい政治をつくるのは「市民と野党の共闘」なのだと訴えていきたい。
首相が辞任の意向というニュースを聞いたのは、札幌市厚別区で橋本みか小選挙区5区予定候補との宣伝後。予兆だったのか、用意していた「しんぶん赤旗」見本紙は「若い人もずいぶんと受け取ってくれていったよ」と党員さん。募金も寄せられました。橋本さんを応援する手作りタペストリーも目立ち、早くも選挙目前という雰囲気の宣伝となりました。
後援会員さんなどのお宅をまわると「ちょうど辞任のニュースを見ていた。選挙となったら頑張って」との激励が寄せられて、次々と「しんぶん赤旗」の購読も。日本共産党が企業・団体献金や政党助成金に頼らない自前の財政活動をしていることを知っているだけに、いざという時には、こうやって応援してくださるのは嬉しいことです。あわせて橋本さんの地に足つけた活動があったからこそ、どこでも笑顔で迎えてくれて話が弾むのだと実感しました。
ある方は「新聞は取れないけど、看板なら立てていいよ」と、自宅前の一角をお借りさせてもらうことに。「今回は応援するからがんばってよ」の言葉もありがたい。背筋が伸びる思いで、お礼を述べました。
安倍首相は辞任会見で、看板政策だった「アベノミクス」との言葉を一度も使わなかったようです。金融緩和と財政出動で、潤ったのは富裕層ばかり。景気後退が遅ればせながら認められて、貧困と格差を広げたところに消費税10%を実施した責任を問われることなく首相の座を下りることになります。今こそ消費税減税なのだと、訴えていきたい。
特定秘密保護法、安保法制=戦争法、共謀罪法など、平和と民主主義を壊す法案が強行されてきたのも安倍政権の特徴でした。立憲主義の原則に立ち返った政治を、取り戻さなければなりません。こんな時にカジノ誘致なども、ありえません。
森友、加計、桜を見る会など、安倍首相や昭恵夫人、「お友達」などによる利益誘導の疑惑には、前代未聞の公文書改ざんや忖度政治の蔓延で真相にふたをし続けました。「政治とカネ」による大臣辞任も相次ぎ、この間だけでも自民党の国会議員3人が逮捕されました。いずれも否認し続け、総理としても自民党総裁としても、政治的責任を果たしたとはとても言えませんでした。
私にとって忘れられないのは、みずから国会で論戦してきたTPP。もともと自民党は、農村などに「TPP反対」とのポスターも張って政権を奪還したはずでした。結局は「自由貿易の推進」の名のもと撤回し、第一次産業へ打撃を与えたばかりか、水や種子などの「命の公共財」も民間が自由にアクセスできる規制緩和を進めてきました。生活に必要なものは政治の責任で守るという、当たり前の道に戻さなければ。
そして「外交の安倍」とは、いったい何だったのでしょうか。米国いいなりに武器の爆買いや沖縄・辺野古基地の建設強行、被爆者の声に反して核兵器禁止条約にも米国と足並みをそろえて背を向けています。ロシアとの領土交渉は譲歩を重ね、中国には香港での抑圧・弾圧などへ明確な批判を示せませんでした。しっかり検証し、筋を通した外交へとする必要があります。
新型コロナウイルスの対策が迷走・後手後手なのも問題でしたが、病院や保健所がギリギリの体制を強いられてきたのは、長く自民党政治のもとで社会保障抑制路線が続いた結果でもありました。税金は、まず命と健康、福祉や教育などへ優先して使う日本にしよう。地域社会の再生へ、大企業応援から中小零細企業応援にも舵を切りかえなければなりません。
今日まわったなかでも、新しい政治の姿が求められていると実感しました。その実現めざす日本共産党を大きくしてほしいと、明日もしっかり声にしていきたい。
【今日の句】命こそ大事と 今こそ大声で