言葉の背後にあるリアル

 千歳市から安平町・厚真町・むかわ町を経て、苫小牧市まで。3町では仮設住宅から外に出て訴えを聞きに来てくださる方もいて、本当にありがたかったです。

 昨年9月6日に厚真町で震度7の地震が起きてから、くりかえし3町には足を運んできました。時には仮設住宅で、ひざ詰めで話を聞きました。家族を失った農家の方とも、雨宿りをしながら今年の作付けについての話も聞きました。今日は高齢の女性から「消費税だけは上げないで。くらしが困るから」と何度も声をかけられました。

 テレビカメラも取材に来ていましたが、被災された多くの方は報道されることにも複雑な思いがあります。もちろん議員や政治家へ話をすることにも、いろんな思いを持たれています。言葉では「被災者に寄り添う」といっても、現実的には信頼関係を築くまでにいろんなハードルがあります。これが被災地の「リアル」なのです。

 被災地に足を運ぶことは、とても覚悟のいることです。聞きっぱなしでは済まないからです。実現するにも、いろんな法律の壁や前例の壁が立ちはだかります。これは日本共産党だけでなく、与野党どこでも共通する問題です。力を合わせるべきは、しっかり力を合わせなければいけません。

 原発のように争点が明確なものはあるにせよ、自然災害からの復興・復旧というのは本来は争点とするようなものではないと思います。それでも今日で厚真町には17回目の訪問となるだけに、私にとっては今の瞬間に声にしなければいけないとの思いが強くあります。もちろん風化させてもいけないからです。

 こういう「リアル」があるからこそ、それでも演説を聞きに外へ出てくださる方がいる意味は重いものです。「消費税だけは上げないで」という言葉に、どれだけの思いが込められているか。「がんばります」としか応えられないのが本当にもどかしいし、議席を勝ち取ることの重みがのしかかりもします。何としても期待に応えたい。

 苫小牧市に入ると「厚真町の出身です」など、声をかけられました。誰もが今後の故郷について心配をされています。東日本大震災や福島第一原発事故、熊本地震、昨年は大阪北部地震や西日本豪雨などで受けた被害からの復旧・復興も、依然として途上です。どこでも自然災害が起こる日本列島だけに、防災・減災と災害支援策の充実は国政上の重要課題であるべきです。

 被災者生活再建支援金の引き上げ。一部損壊家屋が多いだけに、今ある補助事業の柔軟な運用とともに財政支援を強化すること。復旧・復興に必要な専門家を緊急的に寄せるとともに、長期的には自然科学や土木関係などの専門家養成を進めること。自治体職員の削減はやめるよう、国の責任を果たすこと。緊急避難所の整備や福祉避難所の周知など、具体的にしなければいけないことが多くあります。

 少しでも被災された方の力になりたい。この気持ちは、いつも変わりません。

 明日は苫小牧市から胆振西部に向けて走りますが、札幌に志位和夫委員長が来るために札幌へ、いったん向かいます。室蘭市の一部地域や伊達市、洞爺湖町、豊浦町には行けずに申し訳ありません。

  8:00 苫小牧市役所
  9:15 白老町・パセオ
  9:45 同・スーパー熊谷
 12:25 登別市・中央町来馬公園
 13:15 室蘭市・輪西てついち
 14:00 同・母恋駅
 14:50 同・中島アイランド
 17:30 札幌市・大通西3丁目
  (志位和夫党委員長、戦争させない市民の風・北海道の上田文雄共同代表、紙智子・伊藤りち子の両比例候補)

 【今日の句】寄り添うの 意味はこれほど 重いもの
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畠山和也
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