対米抑止のため、使用可能な核兵器の開発を急ぐ金正恩

 北朝鮮は、ミサイル発射実験を続けている。5月になっても、5日に弾道ミサイルを日本海に発射した(高度800キロ、飛距離500キロ)。7日には、SLBM(高度50キロ、飛距離600キロ)を発射している。 4月16日には「新型戦術誘導兵器」の発射実験を行っている。発射されたのは2発で、高度は約25㎞、飛行距離は約110㎞、最高速度はマッハ4以下だという。このミサイルは、移動式発射台(TEL)から発射されており、発射地点を敵に探知されない利点がある。 3月24日には、ICBMをロフテッド軌道で発射しており、高度は約6200㎞、飛行距離は約1080㎞であり、北海道渡島半島の西方の日本のEEZ内に落下させている。このICBM発射実験の成功は、アメリカ本土を攻撃できる核兵器運搬手段を手に入れたことを意味する。 残るは核兵器の開発であり、これができれば、戦略核兵器を保有することになる。 5月7日に実験したように潜水艦から発射されるSLBMの開発も進んでおり、これによって海中からアメリカを攻撃できるようになる。しかも多弾頭(MIRV)の開発に成功すれば、IVBMで同時に複数の標的を狙うことができ、アメリカにとっては大きな脅威となる。 「新型戦術誘導兵器」は、従来の射程400〜600㎞の短距離弾道ミサイル「KN23」よりも小型である。核爆弾を小型化すれば、このミサイルに搭載できることになる。 つま続きをみる

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