ゴーン逃亡撃は、ミステリー小説のようで、どうして出国できたのかなど、謎の部分が多い。日本の権威を失墜させる大失態を演じておきながら、正月休みだからなのか、政府や司法当局からは国民に何の説明もない。 私も海外の情報を入手してSNSで発信しているが、日本政府からの情報は皆無である。これでは、日本は情報戦争には勝ち残れない。 公判前整理手続きが始まる前に保釈を決定(昨年3月5日)することは極めては異例であったが、それは「人質司法」という国際的批判を前にした東京地裁の決断であった。しかし、裁判所はその事情を世界に説明することを怠ってきた。せめて、英語で世界に向かって語るべきではないのか。 ゴーン被告の妻キャロルは、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチに書簡を出し、日本の拘置所における夫の「過酷な扱い」を指摘し、「長期拘留によって自白を引き出そうとする手法」や「弁護士の立ち会いのない取り調べ」は先進国ではあってはならないと主張した。 さらに、3月5日のルモンド紙は、ゴーン被告の家族が日本の司法制度を批判し、「日本の勾留は、中世のような」残酷なものだと批判する申し立てを国連人権理事会に提出したと報じている。 裁判所については、裁判員制度の導入で、普通の国民の目線が入り、少しは改善の芽が出てきたが、負担が重すぎて裁続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』