この三連休、参議院選候補者は票を求めて、必死に選挙運動を展開している。街頭遊説には雨は困るが、猛暑よりも梅雨寒のほうが、候補者の身体には楽である。自公過半数確保と、メディアは情勢分析を行っているが、この機会に参議院の重要性について記しておく。 私は、参議院議員であったし、参議院自民党の政審会長も務めたことがあるが、何よりも自民党政権の閣僚として「ねじれ国会」で苦労したことを思い出す。 12年前の2007年夏の参院選で自民党は惨敗し、参議院で過半数を失い、民主党が参院第一党となった。私は、選挙後の安倍改造内閣に厚生労働大臣として入閣し、年金記録問題、薬害肝炎訴訟などの難問に取り組んだが、衆議院で法案が通っても、参議院では否決されるという事態が起こった。いわゆるねじれ国会である。 安倍首相は腹痛の持病で首相を辞任し、福田康夫内閣が後を継ぐ。私は留任したが、ねじれ国会を乗り切るのは大変だった。福田首相は民主党の小沢一郎代表との間で大連立構想を進めるも上手くいかず、2008年9月に首相を辞任した。 後継の麻生内閣(私も閣僚を留任)は、2009年夏の衆院選で敗れ、民主党に政権が移行した。その結果、国会のねじれは解消した。私は、閣僚としてはねじれ国続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』