菅政権の課題:コロナ対策、行政改革、デジタル化

菅首相が、自ら「今取り組むべき最優先課題」としているのは、新型コロナウイルス対策である。 アベノマスク・アベノコラボ、10万円の現金支給、PCR検査の不徹底など、加藤・西村両大臣のコンビで失策を重ねてきた。厚労省に改革のメスを入れなければならないが、菅首相が打破するという前例主義を墨守しているのが厚労省である。私が予てから指摘してきたような感染症法の抜本的改正、感染研の改革、PCR検査の迅速化などが必要だ。 さらには、感染防止対策と経済とのバランスも重要である。菅首相は、経済重視の姿勢を崩していない。しかし、今のヨーロッパ諸国のように、今後の感染状況次第では感染防止策を強化せざるをえない状況が生まれる可能性がある。その場合に、うまく舵取りができるのかどうかが問われている。 今後のコロナの感染状況は、東京五輪を来年開催するのか、中止するのかの判断にも大きく影響する。世界の感染状況、ワクチンの開発などの様々な要因を総合的に考えながら、難しい判断を下さざるをえなくなるであろう。 コロナ対策との関連で注目されるのは、デジタル庁の創設である。日本のデジタル化は世界に遅れている。隣国の中国や韓国にも先を越されている。問題は、各省庁が持つ権限を抑え込むことができるかどうかである。 役人の統制、行政改革が菅政権の目玉政策である。その役割を担わされたのが河野太郎大臣である。 具続きをみる

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