五輪組織委員会森会長の辞任に思う

 2月12日、五輪組織委の森会長が、「女性蔑視」発言の責任をとって辞任した。発言があった3日のJOCの評議員会の現場に私はいたわけではないので、森会長がどういう文脈で発言し、その場の雰囲気がどうだったのかもわからない。「女性は能力が無いので・・・」といったような発言なら大問題であるが、お喋りという指摘が「女性蔑視」とまで言えるかどうか疑問である。しかし、世界では、「女性とは」、「男性とは」と言うだけで、性差別として糾弾さすれる時代になっている。 そして、森発言が雪崩のような批判を浴びた背景には、国民の間に東京五輪開催に関する懐疑論が急速に強まっていることがある。もし、コロナが収束して今年の夏に五輪が開催されることが確実になっていたら、おそらくこれほどの騒ぎにはならなかったのではあるまいか。 2月5〜7日に行われた読売新聞の世論調査では、東京五輪については、「観客を入れて開催する」が8%、「観客を入れずに開催する」 が28%、再延期が33%、中止が28%なっている。 また、共同通信の世論調査(6,7日)でも、東京五輪に開催14.5%、再延期47.1% 、中止35.2% となっている。 五輪を完全な形で予定通り行うという意見は1割前後であって、続きをみる

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