中国の軍備、とくに海軍の拡張が止まらない。連日、尖閣諸島周辺に海警の船が遊弋している。 中国は、従来から保有している核兵器に加え、海軍の強化に乗り出し、航空母艦など対外遠征能力の整備に務めている。 中国の防衛構想を見ると、九州、沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオを結ぶ線を第一列島線としている。中国が、海警局に武器使用などを認める海警法を施行し、毎日のように尖閣諸島周辺で行動しているが、それは既成事実を積み上げて、自国領に組み入れることを目的としている。 中国は、南沙(スプラトリー)諸島や西沙(パラセル)諸島で、構築物を建設するなどして領土化を進めており、フィリピンやベトナムが反発している。ASEANとの紛争防止を目的とする行動規範作りでも、中国は対象から西沙諸島とスカボロー礁を除外するように主張している。それは、すでに占拠しているので、中国領土だと言うのである。 尖閣諸島については、アメリカは日本が施政権を有していることまでは認めているが、日本領土だとは明言していない。それは、サンフランシスコ講和に際して領有権を主張する蒋介石への配慮からだと言われている。 中国は、日本側を挑発し、海保のみならず海上自衛隊を巻き込んで、日本側に反撃させることを狙っている。その作戦が上手く行けば、国際社会の中で日本を孤立させるという台本である。中国側の挑発に乗らないことが肝要である。 第二列島線は、伊豆諸島続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』