プーチンの誤算:強硬姿勢が、隣接国を敵陣に追いやっている

 ウクライナでは、ロシアの軍事侵攻により、多くの犠牲者や被害が生じており、150万人以上が国外に避難した。停戦交渉は続いているが、ロシア軍の即時撤退を求めるウクライナと、ロシアの主張は真っ向から対立しており、妥協点を見出すのは簡単ではない。 プーチン大統領は、ウクライナの中立化、非武装化、つまりNATOに加盟しないことを求めており、これが満たされない限り、軍事作戦を続けると強硬姿勢である。 一方、アメリカは、主権国家がどの同盟に参加しようが、それは自由であるべきだという立場を堅持している。隣国が敵陣のNATOに加盟し、そこにアメリカのミサイルや核兵器が配備されることは、ロシアにとっては安全保障上、許容できない危機であるというのがプーチンの主張である。 1962年のキューバ危機のときに、自分の庭先にソ連のミサイル基地ができるのは容認できないとして、海上封鎖で対応したケネディ大統領の主張と同じである。この問題は、フルシチョフが基地建設を止めたために片付いた。今回妥協すべきは、アメリカであるというのである。 1989年のベルリンの壁崩壊、1991年のソ連邦の解体以降、ワルシャワ機構軍に加盟していた東欧諸国はNATOへの加盟を急いだ。また、ソ連邦に属していた15の共和国は独立国家となり、バルト3国はNATOに加盟した。隣接国のこれ以上のNATO加盟は認めないという続きをみる

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