【水野ゆうき代表質問】いじめ問題~加害者への出席停止ゼロ、被害者支援充実を!~

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

昨日の「千葉政策議員団」の代表質問で会派を代表して質問をさせていただき、大変ありがたいことに反響が大きく、テレビをご視聴いただいていた県民から後援会申し込みやメールをたくさんいただきました。

 

 

また、代表質問に多くの皆様に千葉県庁まで傍聴に足をお運びいただきましたこと、心より感謝申し上げます。

また、今回の傍聴は先着順とさせていただきまして、キャンセル待ちも多くなってしまいましたこと、改めてお詫び申し上げます🙇

 

議員紹介席は満席となりました。

 

 

1時間の私の質問と熊谷知事はじめ行政からの答弁と約2時間弱のやり取りをさせていただきました。

 

 

今回の質問は千葉県の地域づくりや外来水生植物対策、県行政における縦割り行政の弊害をはじめ、特に掘り下げたのは教育(いじめ問題、教員不足、不登校児童生徒等)と障がい者支援、支援が必要な子どもたちの支援(生理用品の無償提供を小中学校や公共施設へ展開を、里親研修の拡充、保育園施設における医療的ケア児の受け入れ体制支援等)、農業問題、水道事業、薬物乱用防止等の合計37問を質問いたしました。

 

我々の会派はそれぞれから課題を持ち寄り、全員でその内容を何度も何度も揉み、時には行政と厳しいやり取りを繰り広げながら質問します。

 

今回の質問は7月から現場視察、当事者へのヒアリング等を開始し、約2ヶ月の期間を要し、登壇する私は連日、徹夜状態で原稿を書きました。

 

その中でも記事に取り上げられたのはやはり教育問題でした。

 

 

 

 

傍聴者や視聴者からも、いじめ問題や教員不足問題、不登校児童生徒支援などの教育問題における教育委員会の答弁について、複数指摘が届いております。

 

教員不足問題はかねてより継続して前任期より取り上げてきた課題ですが、今回、他会派からも応援ヤジが出たのは「いじめ問題」です。このテーマに着目したのは君津市選出のすなが和良県議です。

大変意義のある着眼点であり、私もすなが県議とともに県教育庁と何度もやり取りしました。今期より政策通のすなが県議と石川りょう県議(船橋市選出)とともに活動できることは大変心強く、質問内容も厚みが増しています。

 

内容をお伝えします。

 

水野質問:学校教育法には、加害者に出席停止を行う規定がありますが、文部科学省の調査によると、2021年度は国公私立の小中高校でいじめが要因の不登校は620件あったのに対し、加害者に出席停止を行ったのは1件のみです。

加害者側が学校に通い続け、被害者側が学校から去るという事態が現実として起こっています。

被害者、加害者双方に教育を受ける権利がありますが、被害者の学ぶ権利を担保するのは当然のことです。

学校教育法の第35条第1項の出席停止制度について、その目的は、「懲戒行為ではなく、学校の秩序を維持し、他の児童生徒の教育を受ける権利を保障するため」とされています。

理不尽ないじめによる自殺のニュースを聞くたびに、出席停止措置を取っていれば防げたのではないか?という思いに駆られます。

●重大ないじめを行った児童生徒に対して出席停止の措置をとるべきではないか。また、千葉県内の公立小中学校でいじめによる出席停止の措置をとった事例があるか。

 

教育長答弁:

○学校が、いじめを認知した際は、直ちにいじめをやめさせるとともに、加害児童生徒に反省を促し、再発防止に万全を期すなど、被害児童生徒を徹底して守り抜くことが重要。

○いじめを受けた児童生徒が落ち着いた環境で安心して教育を受けられるよう、必要に応じて、加害児童生徒を別室で指導するなど対応しており、少なくとも、いじめ防止法が施行された平成25年以降、県内の公立小中学校でいじめによる出席停止の措置をとった事例はない。

○いじめや暴力行為など、問題行動を繰り返す児童生徒に対しては、正常な教育環境を回復する上で必要な場合、躊躇なく出席停止の措置をとることが重要であり、毅然と運用していくよう市町村教育委員会を指導していく。

 

 

水野再質問:

いじめについて、出席停止の事例が一件もないとの事だが、県ではいじめが原因で不登校となっている児童生徒も把握しているはず。

●いじめ認知件数5万件以上、小中学生の不登校数約1万人という多さを考慮すると、出席停止ゼロというのは、あまりにも実態と乖離していると考えるがどうか。

●県内公立小中学校の児童生徒が自殺した件で、いじめ重大事態の調査の結果いじめがあったと認められた件数は何件か。

 

教育長答弁:

○県教育委員会では、別室による指導の他、犯罪に該当するような行為については警察に通報するなど、関係機関と連携して対応するよう、市町村教育委員会を指導しているが、改めて出席停止措置の適切な運用について周知する。 

○調査の結果、いじめに該当する行為が含まれていた事案が1件。また、現在、調査が行われている事案が1件。

 

水野要望:

調査の結果、いじめに該当する行為が含まれていた事案が1件、現在、いじめとの因果関係も含め、調査が行われている事案が1件あるにもかかわらず出席停止はしていないということがわかりました。

出席停止措置をとるのに、加害者の保護者の意見を聴取するなど、様々なハードルがあることは理解しています。

しかし被害者の命を守ることが一番大切なはずです。

被害者が学校から遠ざかってしまうのではなく、加害者の出席停止という措置を躊躇することなく運用していただきたいと強く要望いたします

 

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県内には自ら命を絶ってしまう児童生徒がいます。

しかし、自殺の主な原因がいじめだけとは特定できない、複合的である、という説明が教育庁からありましたが、今現在、このときもいじめによって不登校になっている児童生徒が存在します。

 

不登校児童生徒数は年々増加傾向にあり、千葉県における令和3年度の不登校児童生徒数は小学校で3,583人、中学校で6,368人、高等学校で2,270人と合計1万2,221人となっています。前年度比約2,800人の増で、特に小中学校の増加が顕著です。

 

今回のこの我が会派の代表質問を契機として、他会派も今後取り上げていただけるとのことですので、一人でも多くの児童生徒を救うために、私たちの立場でできる最大限のことをしていきます!

 

次のブログでは「支援が必要な子どもたちの施策」を取り上げます。