千葉県議会・総務防災常任委員会~宿泊税と民間企業との人事交流について~

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

本日は所属する総務防災常任委員会が開会されております。

 

委員会に付託された議案はすべて可決となりました。

 

私は午前中の総務部所管では以下、大きく2点について質疑を行いました。

①千葉県の宿泊税導入

②県職員の民間企業等との人事交流

 

【宿泊税】

連日報道されております通り、千葉県では宿泊税の導入が示されておりますが、我が会派としては現在千葉県が示している素案の中身については大いに議論・再検討するべき、という立場であるという視点で質疑を行いました。↓

 

 

そもそも観光財源を宿泊業者のみに課税するという点についても会派内では意見が出ています。

ちなみに宿泊税に関しては千葉県の観光振興政策の一環のため、商工労働部が多くを所管することとなるため、私が所属する委員会では総務部の税に関する部分で質疑を行いました。

 

課題①免税点を設定していない。

水野指摘・要望→東京都は1万円~、大阪府は7千円~と免税点を設定し宿泊者に配慮をしている(現在の千葉県の素案は例えばカプセルホテル等の1泊数千円であろうと高級宿の1泊数万円でも一律に1泊150円を課税)。また、観光政策を軸としない自治体ではビジネスで宿泊する方も多く、そういう方は数か月や年単位で宿泊することもあり、1日1泊150円の宿泊税は大きな負担になる(他県と隣接している市町村だと宿泊客が減ってしまうという懸念等)。

免税点について再検討していただきたい。

 

課題②免税対象者が外交官のみ。

水野指摘・要望→修学旅行生も免除になっている自治体もある。少子化により修学旅行の単価も高くなってきており、さらに保護者に負担を強いることになる。

学校からも修学旅行費に関する現状もヒアリングしている。また、修学旅行の行先には千葉県内でも大いに偏りがある。

本会議においても議論があったが、修学旅行生については市からも免除対象とするよう意見が出ているとのことなので、再検討を要望する。

 

課題③市町村が県の宿泊税に上乗せした場合の徴収方法と事務

水野指摘・要望→現在、県と市の両方が宿泊税を導入しているのは福岡県・福岡市と北九州市。千葉県でも導入を検討している市があるが、徴収の手続きや事務等については市の負担にならないよう十分に調整をするべき。

 

県としては、施策が広く宿泊者に還元されていくために、公平性の観点から免税点を設定せず、簡素化してシンプルな方針にしたという答弁もありましたが、宿泊業者や宿泊者からすれば、ある程度の配慮は必要であると感じています。

 

今後、市町村や関係団体等との意見交換会等の場も設定する予定とのことですが、実際に、多くのご意見を聞いている我が会派としては、今後もあらゆる機会を捉えて、行政と協議を重ねていきます。

 

【民間企業との人事交流】

千葉県では、高度化する行政課題に対応できる専門家としての意欲・能力をもった職員を育成するため、 国・民間など他団体との積極的な人事交流を図っています。そのうち、民間企業との人事交流について取り上げました。

さらに、熊谷知事は行政に経営感覚を取り入れることで効率的で筋肉質な行政体へ変革することを掲げ、行政職員が経営感覚や民間の視点を養うことの重要性を強調されています。

しかし交流人数の少なさや交流先の企業が代わり映えしていないことが課題です。

 

●過去5年間の民間企業等との人事交流の実績

R2年度2名、R3年度1名、R4年度3名、R5年度5名、R6年度8名

 

例えば東京都だと若手のうちに積極的に民間企業へ派遣する機会を設け、入庁2年目から先進的なクラウド利活用を実現している企業に派遣して、行政DXに還元してもらうなどといった取り組みをしています。

千葉県の民間企業との交流先は毎年だいたい同じ企業となっており、交流先を開拓すべきではないか、と質疑を行ったところ、開拓していきます、という答弁を得ることができました。

 

私は民間企業出身なので、スピード感や時代の流れやニーズを意識しながら仕事を進めていくタイプのために、いまだに行政感覚には慣れないでいますが、今の自治体はそうも言っていられません。

急速にDXも進み、県民の意識も変化していく中で、行政は県民の福祉と公共の利益を目的とした社会サービスの提供をしていかなくてはなりません。

 

民間企業でノウハウをみっちりと学んできて県政にて活かしていただきたいと思っていますキラキラ

 

付託された請願と意見書案については以下の結果となりました。

 

【請願】

●千葉県公文書等の管理に関する条例の制定に関することについて

→全員可決

●幼児教育のゆたかな発展と保育料の父母負担軽減のために私立幼稚園に対する私学助成の大幅増額を求めることについて

→否決

●2024年度ゆきとどいた教育を求めることについて

→我が会派「千葉新政策議員団」は可決すべきとしたが賛成少数で否決

 

【意見書案】

●自民党派閥裏金問題の真相の徹底解明と政治資金規正法の抜本的な再改正を求める意見書

→我が会派「千葉新政策議員団」は可決すべきとしたが賛成少数で否決

●企業・団体献金の全面禁止を求める意見書

→我が会派「千葉新政策議員団」は可決すべきとしたが賛成少数で否決

 

一旦、本日で常任委員会での審議は終わりましたが、私たちの会派は月曜日から2月定例会に向けた協議が始まります。現在会期中の議会が閉会していない間に、次の議会の準備に入るという驚きのスケジュールと年末年始ですが、体調管理に気をつけながら取り組みます。

 

ちなみに、先日議会中の多忙な合間を縫って、婦人科定期健診に行ってきました。

有難いことにまったく異常はなかったですが、これまで私も女性特有の疾病について何度も議会で取り上げてきましたが、忙しさを理由にして健康診断を怠らないようにしましょう!

 

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今議会中前半に読んだ書籍紹介。

 

●「ほんとうの日本経済~データが示す「これから起こること」~」 坂本貴志さん

 

●「石橋湛山を語る いまよみがえる保守本流の真髄」

田中秀征さん、佐高 信さん

 

●「発達障害 グレーゾーンの部下たち」 舟木彩乃さん

 

 

どの書籍も感想と要点をまとめたいほど読み応えと発見がありましたが、議会の仕事が山積みなので、また今度ゆっくり書きたいと思います!