先月、母親へは懲役8年実刑判決が下された目黒区5歳女児虐待死事件。いよいよ、主犯の養父の公判が始まりました。
養父は、基礎容疑を概ねみとめていると第一報が流れました。まずは、黙秘したり、事実関係を認めないなどという状況ではないこと、事件については正面から争わはない姿勢は確認できましたが、初日から「顔が貼れるほど殴った」、弁護側が「理想の子ども像とのギャップにいら立ち、態度が強くなった。親でありたいという気持ちもあった」と訴えた点など、全く常人の理解を超えているとしか言いようがありません。
【罪の本質はどこに】
母親の懲役8年につき、あまりに残酷な虐待を看過したばかりか、共謀せざるを得なかった母親の罪は確かに問われなければならなかったと思います。一方、今回の刑事裁判が再発防止に果たしてつながるのかと私は考えました。
罪の本質はどこにあったのか。
女児の人権と尊厳が、まずもって著しく侵害されていたこと。
子どもへの人権意識が、養父には微塵も存在していなかったことであり、夫のDVによって、精神まで恐怖の下に支配され極限状況の中で娘を助けられなかった、母親の自由と自立心の喪失ではなかったのではないか。
人の痛みを感じない人権意識のかけらもない、強者に立てばなんでもできる、やってしまう残忍な人間というのは残念ながら、古今東西この世に存在してまうものです。こうした人間の性根を改めさせることは容易ではないと思いますが、令和の御代においては、この手の人間から逃げ出すこと、助け出すことは出来ると思います。
助けてと声を出していい、逃げ出していいという勇気を育て、支え、安心して相談できる場所があって、それを知っていることは今日この時からできるはずです。
本来はその場が、児童相談所であったでしょう。
小学校であったでしょう。
市役所、区役所、要保護児童対策協議会であったでしょう。
県庁、都庁、警察であったでしょう。
そして、過去10年の間に区市町村と児童相談所が関わっていながらも30名もの子どもを失ってきた東京都の責任が一番重いと私は考えます。
また、国連の子どもの権利委員会からもたびたび、勧告を受けながらも、女性や子どもの権利擁護を後回しにし、懲戒権や強すぎる親権の見直し等法整備が立ち遅れてきた政府、そして政治そのものに原罪があると私は、政治家の末席にいる者として、我が罪でもあると猛省するものです。
【自由と人権を尊ぶ精神をつくる】
東京都では、この事件が発生してから、拙速に子どもの虐待防止条例が制定されました。条例制定よりも、今できることを実直に積み重ね、運用の徹底をすべきと私は指摘をしております。今も変わりません。
都虐待防止緊急対策と条例方針が発表されるも。
虐待防止だけではなく、包括的な子どもの人権と尊厳を守る各種事務事業、学校現場での徹底を私は毎度毎度本会議のたびに、確認、要請を続けております。
場当たり的なアドバルーン政策ではなく、家庭、学校、地域あらゆることろで暴力の危険性にさらされている今この時を生きる子ども達をいかにして守るか。
徹底的に自由や尊厳を守られた子どもは、自信も勇気も自己肯定感も身に付け、助けて!といえるし、人を助けようと動く大人になるでしょう。
人権教育は、マニュアルでは体得できないものです。自分が大切にされた経験こそが何よりの礎となるものでしょう。我が子はもちろん、今日皆さんの周り子ども達の命や尊厳を最優先して関わっていく、それが再発防止への最初で最善の誰でもできる一歩、一緒に踏み出しませんか?
【お姐総括!】
当該事件の母親は、まだ幼い長男がいます。刑期を終えるか仮釈放されるまでは別々に暮らすことになります。彼の愛着障がいなど私は気になって仕方がありません。
その後もどう再統合をしていくのか支えていくことは、5歳女児の弟さんの人生と育ちを支えていくことになります。
もちろん、弟さんを支えていくのは、児童相談所となります。
その頃の児童相談所が、お役所体質・縦割り意識を一掃し、真に子どものために機能する居心地の良い場、母親が安心して相談できる場となるよう、都議会議員お姐として、なしうることをあの手この手で果たし、あらゆる子どもの人権と尊厳と自由を守るため引き続き全力を注いでまいります!
▲お姐悲願の児相移管!
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