市民の意見を聞く気もないのに「市民討論会」?

名古屋城天守閣木造復元におけるバリアフリーのあり方について方向性を探る市民討論会で、差別的な発言が繰り返されたばかりでなく、そうした発言に市民側から拍手が起こったり、主催者である名古屋市が差別的な発言を制止したり被害者に何ら対応をしなかった問題について、自民党名古屋市会議員団は観光文化交流局に出席を求め集中的に議論をおこなった。なお、この問題については差別的な発言を受けた市民から議長あてに適切な対応を求める要望書をいただいており、議会としても対応が求められていた。

■ 差別的だとされる発言
・なんでバリアフリーの話が出てくるのかっていうのが荒唐無稽で。どこまでずうずうしいのって話で、我慢せえよって話なんですよ、おまえが我慢せえよ。

・生まれながらにして不平等があって平等なんですよ。〇〇〇(差別用語)で生まれるかもしれないけど、健常者で生まれるかもしれない、それは平等なんですよ。どの税金でメンテナンス毎月するの?そのお金はもったいないと思うけどね。

観光文化交流局への聞き取りの中で、名古屋城天守閣木造復元に際し、「3月20日にはエレベーターは、1階以上には設置しないことが決まっていた」ことが明らかとなっている。しかもこの決定は所管の観光文化交流局ではなく、「上から」の指示で決められていたことも明らかとなった。つまり、6月3日におこなわれた市民討論会以前に、すでに1階以上にはバリアフリーを導入しないことを決めた上で市民討論会を行っていたことになり、そもそも討論会でバリアフリーを求める市民の声など聞くつもりもなく、アリバイ作りのための「官製茶番」だったことになる。

また、担当職員から「(市民を欺いているのが)苦しい」との声も聞かれるなど、名古屋市の施策の進め方の問題点も次々と明らかになっており、行政の「ゆがみ」も浮き彫りとなっている。

いずれにしても、バリアフリーを設置するか否か以前の問題であり、本市の行政の在り方の根本が問われる事態に議会としても到底放置しておけない問題に発展しつつある。この事案については所管の常任委員会や本会議等での議論を通して真相の究明が求められる。
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横井利明
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