障害者に対する差別発言がなされた背景を探る調査チーム立ち上げへ
障害者に対する差別発言がなされた背景を探る調査チーム立ち上げへ
名古屋市が主催する名古屋城天守閣木造復元におけるバリアフリーのあり方について方向性を探る市民討論会で、会場に参加した市民が車いすを利用する障害者本人に対し差別用語を使ったり、障がいを差別するような発言を繰り返した問題。そうした発言に市民側から拍手が起こったり、主催者である名古屋市が差別的な発言を制止したり被害者に何ら対応をしなかった問題が名古屋市政に与えた影響は計り知れない。
こうした問題が起きた背景を探るとともに、2度と差別によって障害者の皆様のみならず市民の皆様が追い込まれたり苦しむことがないような社会を構築するため、人権を所管するスポーツ市民局が討論会を主催した観光文化交流局や関係者への調査を行うことが決まった。公平な調査とするため、人権問題を専門とする外部の有識者を複数招き調査チームをつくった上で、関係職員等への聞き取りを行う見通し。調査結果は総務環境委員会で公表されることになる。
もちろん、議会においてもすでに差別発言を受けた障害者の方や観光文化交流局担当職員等からも聴き取りを進めているが、スケジュールありきの圧力が不適切な事態を招く結果となったことが透けて見え、いびつで異常な市政が招いた悲劇と感じている関係者は決して少なくない。調査結果の取りまとめにはしばらく時間がかかることが予想されるが、ひとまず6月議会中には調査内容の方向性が明らかになる見通し。