差別発言問題 外部の検証委員会立ち上げへ

名古屋城天守閣のバリアフリー化をめぐり、6月3日に名古屋市が主催した市民討論会で、市民の一部が障害者を差別用語を使って批判したり、差別的な発言を繰り返したりした「事件」。市長や副市長、市の関係者の誰も問題のある発言を止めなかったばかりか、討論会終了後も市の関係者、市民の誰も障害者に声掛けすらしなかった問題が、6月29日に行われた総務環境委員会で取り上げられた。

今回、議会の求めに応じ提出された資料は、人権を所管するスポーツ市民局が市民討論会に関係していた職員(観光文化交流局職員)にヒアリング調査を実施したもの。職員が討論会に向け、市長や副市長からどんな指示を受けていたのか、どんな思いで仕事をしていたのかをまとめたもの。行間に担当職員の苦悩や葛藤がにじむ、読んでいて胸が締め付けられるようなヒアリング内容となっている。

さて、総務環境員会に招致を受けた杉野みどり副市長は、「史実に忠実な復元と、バリアフリーならぬエレベーターの設置の是非が論点となり、2項対立のような状態で、市民の分断を引き起こしている。」と市民の対立をあおった名古屋市の事業の進め方を断罪。「名古屋市職員全体、名古屋市全体の問題としてとらえしっかりと反省し、向き合うべき。二度とこのような事態が起こらないよう、再発防止に向けて取り組まなければならないと考えている。」と副市長としての基本的な姿勢を説明した。

また、聴き取りを行った結果、「職員から、人権に対する認識の甘さ、市長の方針との食い違いに対する苦悩、準備不足の中での市民討論会の開催など、状況の一端が明らかになった。」と述べた。

さらに、鳥羽スポーツ市民局長、杉野みどり副市長は、外部の委員による検証チームを立ち上げることを明言。人権を専門とする有識者の先生方に補っていただきながら、今回このような事態が起こった原因を明らかにし、市民の信頼を回復していきたいとした。なお、外部による検証には数か月から場合によっては1年程度かかるのではないかとした。

また、横井利明も人権担当者と質疑を交わした。

今回の討論会に先立って、市長や副市長から「バリアフリーは地下1階から1階まで。それ以上の上層階へのバリアフリーは認めない」といった指示を受けていた職員は、障害者への差別発言でバリアフリーに反対する市民の意見を黙って聞いている市長、副市長をどんな気持ちで眺めていたのか。「差別発言は止めなきゃいけない。でも、市長の考えと全く同じ意見を主張する市民の発言を止めてしまったら、自分に不利益が及ぶのではないか。」といった不安も頭をよぎり、発言を止めるのを躊躇したのではないかと意見を述べた。

今後は、外部委員による検証が進められるが、その範囲は市長や松雄副市長にも及ぶことになる。「官製ヘイト」ではないかとの批判を受けることになってしまった今回の事件。闇は深い。
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横井利明
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