名古屋市南東部におけるデイサービスセンターでの新型コロナウイルス感染症患者発生を受け、名古屋市は、感染拡大を未然に防止することを目的として、南区と緑区のすべての事業所に対して休業要請を行い、多くの事業所は市の方針に協力。完全休止、または事業の大幅な縮小を実施していた。
■ 休業の効果
・介護を必要とする高齢者の移動を大幅に制限。他の事業所への感染拡大は未然に防ぐことができた。
・事業所職員の中にはコロナウイルスに対する恐怖感が強く、休業で安心した介護職員もあった。
■ 休業の影響
・介護を受けていた本人はもとより、そのご家族にも大きな負担となっていた。
・ただでさえ赤字経営の多い事業所の経営悪化をまねいた。
・勤務する職員の収入や雇用に及ぼす影響が懸念された。
名古屋市は休業要請により一定の効果があったとして、3月20日(金)をもって休業要請を終了することを各事業所に対して通知。南区・緑区の制サービスセンターは3月21日(土)以降、順次再開することになる。
一方、自民党市議団は、市の要請に基づき事業を休止した事業所に対する休業補償を要請。名古屋市は、3月分の介護報酬が支払われる5月にも一定の支援をする方向で検討を開始した。しかし、デイサービスセンターに対する風評被害は今後、かなり長く尾を引くことが懸念され、事業所は今後も厳しい経営環境にさらされることになる。