学区連絡協議会が3か月ぶりに再開

小学校区ごとに組織されている「学区連絡協議会」は、一般的に町内会長と兼任する区政協力委員会のほか、民生児童委員協議会、保健環境委員会、消防団、PTA、女性会、子ども会、老人クラブ、防犯委員会など、学区内の各種団体で構成され、行政関係の広報や要望の取りまとめ、災害対策、社会教育、地域福祉、交通安全など、学区のさまざまな課題について、協議するとともに、地域課題の解決を目指す地域活動を担っている。一般的には法人格を持たない任意の組織だが、市内ほとんどの学区で結成されている。

しかし、単身世帯の増加などから町内会や学区連絡協議会に加入しない住民が増加したことに加え、住民の高齢化など、以前のような活発な活動が実施されにくいのが実情だ。

そして今回の新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け、学区連絡協議会定例会場であるコミュニティセンターが閉鎖。毎月1回開催される定例会がここ数ヶ月未開催となっていた。そのため、学区連絡協議会や町内会、さまざまな団体を中心とした住民相互の情報交換や伝達、意思疎通そのものが難しい状況に置かれていた。

5月21日には愛知県緊急事態宣言が解除。5月31日には公共施設の閉鎖もほぼすべて解除となったため、6月に入り、各地域の学区連絡協議会定例会が次々に開催されている。もちろん、会場の人数を減らし密集をなくすだけでなく、会議の開催時間を短くしたり、窓を全開したり、会場によっては参加者の検温や消毒を求めたりするなど、感染が拡大しないよう工夫を凝らす。

しかし、いつ第二波が来てもおかしくない状況の中で、学区連絡協議会の運営も不安定なまま。令和2年度に予定されていた数々の行事もその多くが中止または延期となっており、秋以降の行事開催のめども立っていない。そして最も怖いのは、行事がない生活が当たり前になり、地域コミュニティを育んできたはずの行事そのものの必要性を感じなくなる住民が増えてくること。

地域団体や行事不要論が地域でくすぶるなか、学区連絡協議会の活動の大部分が数か月にわたって停止していた今だからこそ、学区連絡協議会の必要性、今後の役割や期待について議論するいい機会なのかもしれない。
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横井利明
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