「ヨコイさん、かつて丹八山(南区役所南)から栄まで市バス(ボンネットバス)が通っていた。昭和28年9月1日の48号系統(栄-本城中学校)の開通式には、当時名古屋市長だった小林橘川(こばやしきっせん)も来てくれた。バス路線が新設されたおかげで、大磯通は大いに発展し、名古屋南部一の繁華街を形成していた。しかし、いつしかバス路線は廃止され、今では商店街は見る影もない。食品スーパーまで撤退してしまい、買い物難民が大量に生まれている。昔のように、市バスを走らせてくれんか。」こんなご意見をいただいた。
そこで、なぜ、路線が廃止されたのか調べてみた。
■ 48号系統(栄-丹八山)
昭和28年9月1日 48号系統開通。運航路線は、栄-矢場町-吹上-滝子-荒田-本城中学校前。
昭和29年5月1日 路線延長(本城中学校終点が丹八山終点に延長)
昭和43年5月1日 大磯通に大型車規制(路線バスを除く)
昭和57年3月27日 大磯通と並行している国道1号線・41号線に基幹1号新設
昭和59年5月7日 48号系統廃止
昭和62年9月25日 大磯通が路線バスも含め大型車規制・進入禁止
交通局の方にうかがったところ、「大磯通は道幅が狭いことから、大型車の通行規制がかかり市バスを走らせることができなくなった。また、大磯通と並行して通っている国道1号線・41号線に、すでに市バス路線がシフトしており、今から大磯通に市バスを復活するのは困難」とのことだった。
確かに大磯通は片側一車線の通りであり、市バスがバス停で停車すると、車の通行に多大なる影響があることは容易に想像できる。しかし、一方で大型車規制にはマイクロバスは除くと但し書きがあり、規制の対象外となっている。今後、どの程度、この路線において需要があるのか、バス路線がまちづくりにどのように貢献するのかなど総合的に判断し、将来の課題として研究してみたい。