市教職員のコロナワクチン職域接種の見通しが立たない

市教職員17,000人を対象としてコロナワクチン職域接種を進めていきたいという市教委の考え方が名古屋市会で示されて以来、私も厚生労働省や大同病院、医師会、歯科医師会、薬剤師会など医療関係者との調整を続けてきた。しかし接種会場も医療スタッフも、接種希望者もすべてそろっているにもかかわらず、新型コロナワクチンの納入が決まらず、接種の見通しが立たない状況が続いている。

そもそもコロナワクチン職域接種の考え方は、政府によって「ワクチン接種に関する自治体や医療関係者の負担を軽減し、接種の加速化を図っていくため、企業や大学等において、職域(学校等を含む)単位でワクチンの接種を行うもの」と示されている。企業・団体等は政府に協力する形で、相当な負担と労力を投入しながら職域接種に取り組み、1日も早い新型コロナの収束を目指してきた。

今回、名古屋市教育委員会は、市内小中高等学校に勤務する教職員17,000人を対象にワクチンの希望を募ったところ、11,200人から接種したいとの回答があった。市教委は6月25日にコロナワクチン職域接種の申請をオンラインで厚生労働省に提出。すでに申請は受理されている。

しかし、コロナワクチンの職域への納入目途が全く立っていないのが実情。報道等によれば8月以降、順次ワクチンを納入するとの方針だが、それでは1回目の接種はできても2回目の接種は市教委が目指した夏休み中の接種には間に合わず、市教委は教員の職域接種を「断念」し12,000人、24,000回分のワクチンを厚生労働省に返納したい意向のよう。

一方、大同病院側は「医師として申し上げることができるとすれば、1日も早く市民の方々に接種の機会を提供するのが役目。せっかく申請しワクチンの確保ができるのに申請を返上するのはいかがなものか。」もちろん、横井利明も「2回目のワクチンは最悪9月接種になってしまったとしても1回目だけでも8月に接種すべきではないか。」

今後、議会、市教委、病院はじめ医療関係者、そして横井利明との間で来週早々にもさらに議論を詰めることになるが、ファイザー社製もモデルナ社製のワクチンもいずれも7・8月の納入が想定より相当厳しいとされる中、週明けの市教委の動向に注目が集まる。
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横井利明
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