2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催によるスポーツへの関心の高まりを引き継ぐ、日本のスポーツ界の次なる大きな目標として位置づけられた「愛知・名古屋2026年アジア競技大会」。4年に1度開催されるアジア最大のスポーツの祭典であり、 アジア・オリンピック評議会(OCA)が主催し、アジアの45の国と地域が参加する。
愛知・名古屋は、世界有数の産業力などを背景にアジア地域との結びつきが強く、また、プロや実業団、学生などのスポーツが非常に盛んな地域。こうした地域が一体となって、アジアを代表するアスリートに最高のパフォーマンスの場を提供し、スポーツの振興や国際交流の促進、大会開催を通じた人づくり、また、交流人口の拡大や国際競争力の強化など様々な効果を生みだし、愛知・名古屋のみならず、日本全体の成長に貢献することが期待されている。
その会場のひとつとして期待されている「武田テバオーシャンアリーナ」を視察した。
■ 武田テバオーシャンアリーナ
住所 名古屋市港区金城ふ頭2-7
〇 メインアリーナ
・800㎡(40m×20m)・鋼製下地にフローリング床張り
・2,569席(ロイヤルシート12席、車椅子席12席含む)
〇 サブアリーナ
・800㎡(40m×20m)・樹脂製床
・190席
〇 諸設備
関係者控室(選手・審判等)、貴賓室、プレスルーム、多目的室(2室)、その他
「オーシャンアリーナ」は2008年に「大洋薬品オーシャンアリーナ」として竣工した日本初のフットサル専用アリーナ。武田テバファーマに会社名が変更されたことから、現在は「武田テバオーシャンアリーナ」に名称変更されている。以前はプロフットサルチーム「名古屋オーシャンズ」のホームアリーナ。
約2,500名収容のメインアリーナはフットサル以外にも、ハンドボール、バレーボール、バスケットボールや卓球をはじめ各種スポーツイベントに使用可能。なお、フットサルコート世界30選にも選ばれている。
さて、「オーシャンアリーナ」はあおなみ線「金城ふ頭駅」から徒歩3分。近くには名古屋市営の集約駐車場があることから、自家用車、公共交通のいずれもアクセス可能。また、メインアリーナは観客席とアリーナが近く、臨場感を楽しめるだけでなく、すべての席からアリーナが見やすく設計されている。2014年に、アジアハンドボール連盟のアルレイル事務局長(クエート)始め関係者が、リオ・オリンピックアジア予選女子ハンドボール会場候補として、「オーシャンアリーナ」を訪れた際も、世界的なアリーナとして大変高い評価をいただいていた。
スポーツ観光の必要性が叫ばれる中、アジア競技大会にとどまることなく、いかにこのアリーナを生かしていくかも都市戦略上の観点から考える必要がありそうだ。