8日、立憲民主党は細田衆院議長不信任案と、岸田内閣不信任案を衆議院に提出しました。9日の本会議での討論を経て両案は否決されたものの、われわれの考えをしっかりと示せたと考えています。
◆議会の自浄作用
細田議長に対する不信任案の理由は、すでに国会で成立した選挙制度改革関連法に基づく衆院定数10増10減案の否定に始まり、議長の歳費が安いという趣旨の不適切発言や、政治資金等自身の違法行為疑惑に対し説明を行わないことなど様々で、もはやこの議長の下で国民が納得する国会審議はできないと判断し、提出しました。衆院議長は内閣総理大臣と並ぶ三権の長です。総理大臣の資質が常に厳しく問われるのに対し、議長はさほど問題視されないというのはおかしなことです。国権の最高機関である立法府の自浄作用として、議長の資質に問題がある場合は、政党が不信任案を提出することは当然と考えています。
かつては、参院副議長への不信任案が可決され、辞任につながった例もあり、議長に対する不信任案をタブーとしない姿勢が議会自身に求められています。
◆政権と対峙する手段
岸田内閣への不信任案については、否決されることが分かっている不信任案を出すのは政治的パフォーマンスに過ぎないとの批判も頂いています。しかし、結果が分かっているから何もせず、政権のやることを黙認していれば良いというのなら、およそ野党としての存在意義はありません。たとえ政権の支持率が高かろうと、国の未来のために政権の方向性が間違っていると確信するならば、あらゆる合法的手段を使って厳しく対峙するのが野党としての責務です。
不信任の最大の理由は経済無策です。今回のインフレは、資源高や円安など構造的なものであり、何もしなくともそのうち収まるというものではありません。現に10月以降の食品や日用品の値上げも続々と発表されています。今のところは物価上昇になんとか耐えられている家庭でも、徐々に家計は苦しさを増し、生活さえままならない状況に陥る恐れがあるのです。
だからこそ今、われわれが10日に法案として提出した消費税減税を始めとする大胆な経済政策が必要なのです。
国会審議の時間は限られており、野党の要求にもかかわらず、党首討論も開催されない見込みです。こうした中で、生活の危機を国民に訴えるのには不信任案提出が効果的です。決して意味の無い行為ではなく、国民に判断の選択肢を提供できる貴重な機会なのです。
◆提案と対峙は両立する
今国会で立憲民主党は提案型の政党として、コロナ対策強化や中小企業債務減免法案、総額21兆円に及ぶ緊急経済対策等を提案しました。政権に対して提案を行うことと、厳しく対峙することは決して矛盾しません。対案なき頭ごなしの反対は否定しますが、政権を厳しく追及することを放棄したわけではありません。今回の不信任案提出で、真剣に現政権与党と対峙する意思があることを明確に示せたと考えています。今は、議席の数で及ばない以上、否決されたことはやむを得ません。
スタッフ日記「奈良にうまいもんあり」
先日、5月19日にミシュランガイド奈良2022特別編が書店で発売され、県内の飲食店22軒がいわゆるミシュラン星を獲得し、その詳細が掲載されています。
前回発表されたミシュランガイド奈良 2017特別版から、6年ぶり発表とあって、コロナを気にせず飲食店へ足を運べる日いつかと待ち望んでいたグルメの間で話題になっています。
星の付いた飲食店は予約制の店舗も多く、そうでなくともなかなか予約の取れない有名店ばかりです。二つ星の飲食店は4軒、一つ星は18軒。その中で、15軒は奈良市内の飲食店で、生駒市では2軒が選ばれています。カテゴリーとしては、日本料理が14軒、フランス料理が3軒、他に寿司や蕎麦・創作料理・中華料理など挙がられています。
ただ、気軽に行けるかと言われれば、そうでない理由がもう一つ。外観を見ていると、少しばかり値の張りそうな和風の外観、もしくは、ドレスコードがありそうなお洒落なお店ばかりで、どうしても足が遠のいてしまします。
そこで、今回星が付かなかったお店でも、一度の飲食代が一人5000円以下でかつ価格以上の満足が得られるお店、ミシュランの基準を満たしていると高評価を得た飲食店など、特別枠として79軒が紹介されています。そこには、事務所のある学園前や富雄近辺の焼き鳥店や、うどん屋などもあり、気軽にいけそうな雰囲気のお店です。
コロナで苦しんでいる飲食店はまだまだ多いのも事実です。対策を万全に、気軽に飲食が楽しめるタイミングを見計らって、多くの地元のお店に行ってみようかと思います。(特命係長)
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