一昨日の道原発連・記念講演。北海道にも引き寄せてくれた藤野保史前衆議院議員の豊富な内容を、あらためて今日も学びなおしています。昨日の手稲区演説会でも、さっそく使わせていただきました。岸田政権の大軍拡路線とともに、原発回帰についても厳しい声をあげていかなければ。
これまで政府は「可能な限り原発依存度を低減する」「新増設については想定していない」というのが公式見解でした。ところが岸田首相のもとで、突然の大転換。新増設だけでなく既存原発の再稼働もめざし、北海道では泊原発も対象になっています。安全性が確認できないから10年以上も止まっているのに、あまりに無責任でないのか。
「原発の寿命は設計の上では大体30年から40年くらい」。これは北電が、泊村で開いた公開ヒアリングでの報告です(1981年)。革新軽水炉を導入するといっても「革新炉と呼ばれ続けているのは、欧米先進国では一度も実用化されたことがないから」(「エネルギーレビュー」2021.1)。核燃料サイクルも、昨年9月に六ケ所村の再処理工場は26回目の「完成延期」を発表して、完全に行き詰まっています。
そこまでして、なぜ原発に固執するのか。岸田首相が財界の意に忠実に応えたから、としか思えません。動かせば出る「核のゴミ」も、最終処分場について政府の責任で、原発立地自治体との「協議の場」を持つこともめざすとしています。政府の責任と言いながら、結局は自治体や住民への押しつけということではないのか。
電気料金の値上げを止めるために、政府も北電も原発再稼働が必要といいます。一方で、再生可能エネルギーの優先接続や、送電網増強などをしないのはなぜなのか。そして北電は、動かない泊原発のための追加工事へ資金を集中させてきた責任を、どう考えるのか。オール電化の家庭はじめ多くの国民から生活苦の悲鳴があがっていることを、政府は当然視するつもりなのでしょうか。
早く原発頼みのエネルギー政策からの転換を。条件や可能性をもつ北海道からこそ、世論を広げていきたいです。
【今日の句】あの事故に 総理は何を 学んだか