子どもにも先生にも余裕をーー教育関係者と語りあう機会があり、自民党政治は教育政策も行きづまっているのだと実感です。今日の「読売」1面にフィンランド教育の現状の記事があり、興味深く読みました。
フィンランドは国際学習到達度調査(PISA)で上位を続ける「教育先進国」として有名でしたが、この間は順位が急降下。リーヒマキ市では中学生や保護者、教職員へアンケートをおこなった結果、取り組んでいるのが「紙の教科書」復活とのこと。
パソコン使用の授業が週20時間を超えた時もあり、子どもの集中力の低下や短期になるということが多くなったそうです。子どもも「紙のほうが理解しやすい」と歓迎の声。
この間のPISAで成績上位のシンガポールも、小学生にはデジタル端末を配らないと決めました。韓国でもデジタル依存への懸念から、デジタル教科書の導入は32%にとどまっているそうです。
いま「しんぶん赤旗」でも、シリーズ「資本主義の現在と未来」で教育について連載中。アメリカに在住していた教育研究者・鈴木大裕さんの、教育格差・貧富格差のリアルな現状が衝撃的です。
不十分な教育予算のニューヨークでは、各学校が自己責任で寄付や会費で穴埋めしています。テストの点数が低い公立学校は廃校に追いやられ、公設民営のチャータースクールでは営利企業も入り込み、免許を持たない教員もいるのだそうです。
金があれば良い教育を受けられるというのは、子どもの学ぶ権利を保障するという公教育の否定そのもの。アメリカだけの話ではなく、日本でも同じようなことが起きていないでしょうか。
30年前は文教科学予算が6・8兆円、防衛予算は4・7兆円でした。それが今や逆転し、5・5兆円と8・7兆円です。教育を壊すな、予算を増やそう。さらに私も訴えていきます。
【今日の句】行き過ぎた 管理と競争 見直しを
教育を壊すな、予算を増やそう
