今、注目すべき二つの政治団体がある。一つは、山本太郎が組織し、代表を務める「れい新選組」である。もう一つは立花孝志が党首の「NHKから国民を守る会」である。 私も新党を作って選挙に臨んだ経験があるが、参議院選挙比例区で1議席を獲得すること、そして政党要件(5人以上の国会議員か全国で2%以上の得票)を満たすことがいかに困難であるかを痛感したものである。2%というと約100万票が必要である。「れいわ」は228万票を獲得し、みごとに2議席を確保したのである。特定枠を二つ使ったため、99万票をとりながら、第三順位となる山本太郎は落選した。 「N国」は選挙区にも多数の候補を立て、98万余票を集めて、1議席と政党要件を獲得している。敵をNHKに定め、それを攻撃することが目的の「単一争点政党」である。 この二つの政治勢力の躍進は、山本や立花の個人的人気もあるが、ネット社会、SNSがもたらしたものである。政策内容が吟味されたのではなく、政権やNHKを批判することが「何となくカッコイイ」といった感じで多くの支持を調達したものと思われる。 ウクライナでも同じ日に国会選挙が行われたが、元コメディアンのゼレンスキー大統領の与党が第一党となった。イタリ続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』