水処理センターにも集約化・高度化・高効率化・有効活用の波が…
水処理センターにも集約化・高度化・高効率化・有効活用の波が…
昭和30年代から50年代にかけて集中的に整備された「水処理センター(下水処理場)」が、今後、一斉に改築時期を迎える。
■ 水処理センター建設年度(名古屋市)
堀留水処理センター 昭和48年
名城水処理センター 昭和40年
守山水処理センター 昭和53年
露橋水処理センター 平成29年
山崎水処理センター 昭和35年
千年水処理センター 昭和39年
伝馬町水処理センター 昭和40年
熱田水処理センター 昭和5年
柴田水処理センター 昭和46年
鳴海水処理センター 昭和44年
植田水処理センター 昭和57年
西山水処理センター 昭和48年
打出水処理センター 昭和50年
岩塚水処理センター 昭和39年
宝神水処理センター 昭和50年
市域の拡大や都市化の進展に合わせ建設されてきたため、処理能力が中小規模の水処理センターが多く、他都市に比べて水処理センターの数も多い。
■ 他都市の水処理センター数
東京都 23か所(人口1,396万人)
横浜市 10か所(人口377万人)
大阪市 12か所(人口275万人)
名古屋市 15か所(人口233万人)
このため名古屋市は、将来にわたって持続可能な水処理システムの構築へ向け、水処理センターの統廃合や水処理センター間のネットワーク化など処理システムの再構築を進めこととし、「今後の水処理センターのあり方」として将来像をまとめた。
■ 再構築の柱
・水処理センターのグループ化
→地勢や処理区域などを踏まえ4つのグループに分けて再構築を図る。
・集約などによる最適化
→水処理最適化の観点から、グループ内の水処理センターの集約化を検討する。
→災害時の対応を踏まえ、グループごとに水処理センターを射複数個所配置する。
→水処理センターを廃止する場合でも雨水処理は現位置で行う。
・水処理センター間のネットワーク化
→既存ストックを最大限活用し、水処理センター間のネットワーク化を図る。
・高度処理や省エネルギー設備の導入による価値向上
→水処理センターの改築に合わせて、高度処理の導入などの機能向上を図る。
→水処理センターが有する資産・資源を有効活用し、まちづくり等の視点から役割、価値の創出を図る。
いよいよ水処理センターにも集約化・高度化・高効率化・有効活用の波が押し寄せることになる。