そもそも水産予算が少なすぎる

 えりも町から始まり様似町・浦河町・新ひだか町とまわりました。干場に並べられた昆布が日高らしく、一方で赤潮被害など厳しい漁業の現実に応える政治にしなければと痛感します。そもそも日本は水産予算が少なすぎるのです。

 気候変動の影響もあり、海水温の上昇と魚種の交代が進んでいます。赤潮が気候変動と関係しているのかはわかりませんが、かつてない被害が起きたのは事実。海洋研究予算の拡充は、水産資源の確保、放流・養殖にとっても欠かせません。気候変動は漁業者の責任ではないのですから、国が本気の対策を講じるべきです。

 昆布の干場で思い出すのが、6年前の連続台風被害。流木や海洋ゴミが押し寄せて、干場どころか砂浜になってしまった地域もありました。必要な砂利の量が1台5万円ほどで、新たに100万円ほどの負担になるといった被害があったのです。

 原状回復といっても、通常の干場を写真に収めている方は多くいません。国の支援を求めるうえでは「原状」を証明できるものが必要とのことで、この壁を突破するのが難しかった覚えがあります。自然災害だけでなく、漁業用燃油の高騰や魚価安などにも見舞われるだけに、やっぱり国が価格の安定と所得補償をしなければ、決して後継者も増えないのです。

 赤潮被害では紙智子参議院議員が国会で取り上げ、地域で使いやすいようにと国の支援が変わったと聞きました。各地で被害の実態も違うだけに、きめ細かい対策をするうえで必要なことなのです。こういう仕事を私も国会で取り組めるように、しっかり訴えていきたい。

 日高地区の植木尚地区委員長はじめ、鈴木隆・様似町議、荻野節子・浦河町議、川合清・新ひだか町議がいっしょに訴え、やっぱり地元議員の結びつきは強いのだと実感しました。応援に駆けつけてくださった方から「畠山さんの名前を知っている人も多いし、しっかり広げていくから」との話もありました。

 新ひだか町では、高校生が最後まで演説を聞いてくれました。何か関心事はあるのか聞いてみたら、う~んと考えた後に「私の家は魚屋。大規模なブラックアウトがあれば冷蔵庫が使えなくなると、父が心配していました」。エネルギー高騰がこういう不安を引き起こし、高校生たちも気にかけているんですね。

 食料・エネルギーの自給を高める国へ。明日も日高管内を元気に訴えてまわります。

 【今日の句】この命 みんな海から 始まった

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畠山和也
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