道民医連のみなさんから紙智子参議院議員あてに要請があり、代わりに私がうかがいました。感染症法の改正を拙速に進めず、公衆衛生や医療・介護の余力ある提供体制を構築することが要請の中心点です。法案はいま、参議院での審議に進んでいます。法案の柱の1つは、病床確保や発熱外来の設置を都道府県の責任とすること。国の責任が弱くなるだけでなく、そこでの協定が守られない場合はペナルティーを科すなど、「これではアメとムチでなく、ムチとムチです」との話から始まりました。確かにひどい。
発熱外来の確保にも、医師・看護師の感染(あるいは濃厚接触)が広がり、そもそもの医療体制が厳しくなっています。余裕をもって空床にしていると、患者を入れない「幽霊病床」などと報じて問題視するマスコミもあり、ますます医療現場の多忙がくりかえされる状況になっているのです。ただでさえ慢性的に人員不足の医療分野。現場に必要なのは「人と予算」といいます。このようなツケが蓄積されたのは、自公政権で社会保障抑制路線を続けてきたから。紙議員にしっかり要請の内容を伝えるとともに、命やくらし最優先の政治へ抜本的に変えましょうと、私からも述べました。先週に続き、「物価高騰から暮らしと経済を立て直す緊急提案」をもって訪問と懇談にも。今日の訪問先は、道バス協会と道中央企業家同友会。道内バス業界はコロナ前と比較して、この2年間で乗り合いバスで約37%減、貸し切りバスで約60%減にまで落ち込み、災害級の危機的状況です。「緊急提案」に含まれていない固定資産税の軽減など、きめ細かい支援が必要だと痛感です。同友会では、踏み込んだ政策提起への評価もいただきつつ、ゼロ金利からの出口戦略や内部留保課税の整理・課題も話題となりました。地域ごとに協議体をつくり、自治体や金融機関なども含めた枠組みづくりの必要性も共有でき、「骨太の問題意識を持っている金融機関もあります。懇談できたらいいですね」とのアドバイスもいただきました。これから国会では補正予算の審議となりますが、当面の対策とともに、骨太の方向性の議論と地域での合意形成が必要だと感じます。加速する人口減少とあわせて問題意識も共有できるはず。団体などの垣根にとらわれず、落ち着いた話し合いを積み重ねていきたいです。【今日の句】この苦難 総理は本当に 見えてるか