畜産・酪農危機を救って

 今日の日本農業新聞は「酪農家の離農加速」と大きな見出し。離農を決断した、別海町の3代目酪農家のルポは胸が痛むばかりでした。過去に経験がないほど厳しく、本当に瀬戸際としか言いようがない。展望が見えるような政府の支援が、どうしても必要です。

 私の国会初質問も酪農支援についてでした。北海道だけでも年間100戸を超える酪農家の離農・離脱が続き、加工原料乳生産者補給金の大幅引き上げをと求めました。今日の新聞記事によれば、この半年で、全国の生乳出荷戸数で約400戸が減ったとのこと。質問した当時より、あまりの厳しさに言葉が出ません。

 しかも、高齢農家でなく若手・中堅での離農が出始めているといいます。別海町の方も40代ですが、資材高騰に自身の体調不良や人手不足なども重なり、経営計画に大幅な狂いが生じたゆえの離農の決断。「空になった牛舎を眺めるのがつらい」との言葉が、胸に刺さります。

 私の連れ合いの実家も酪農家でした。24時間365日、牛の命と健康を守り続ける毎日の様子も聞きました。たまたま私が行った日に子牛の出産が重なり、牛舎で見届けたこともありました。すでに義両親は酪農を引退しましたが、今も続けていたら、とても経営的に耐えられない状況であることは間違いありません。

 北海道では、12月は組合員勘定の時期。年間経営の総括なのですが、年を越すには新たな借金を背負わなければいけない事態です。1日付の同紙「論説」は、まさに北海道の苦境を代弁してくれています。

 「都府県の減産をカバーしようと規模拡大をした結果、減産を余儀なくされている。離農に踏み切った若い担い手、価格暴落でぬれ子を市場に出せず、殺処分せざるを得ない酪農家もいる。北海道から酪農をなくしてはならない。国民全体の問題だ」。国会とも連携して、北海道で活動する者として力を尽くしたい。

 【今日の句】大規模化 進めた国は 責任を
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畠山和也
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