どの子もかけがえない存在

 今日も札幌中央区をコツコツまわり、新しい「しんぶん赤旗」読者も増えて嬉しい限り。合間をぬって在日朝鮮学生美術展(学美)にも足を運びました。発想力・表現力・筆力、どれも目を引くほどでした。油彩の力強さもすばらしい。

 年に一度の美術展で全国巡回されるものですが、昨年はコロナ禍で開催できず、今年も例年使う会場が工事のため、日程をずらして何とか開催できたもの。ちなみに2020年の時の様子は、こちらをご覧ください。

 ホームページでは、朝鮮学校の図工美術教育について次のように書かれています。「美術をとおしてこどもたちの心の成長を促す場であると‥‥この美術展では『心象リアリズム』がより強く表現された作品、決して上手く描くことがすべてではなく、言いたいことや表したいことが枠からはみ出るのも気にせず、元気よく表現することを “よし” としています」。まさに、そのような作品ばかりでした。

 ユーモアある作品や、緻密さに長けた作品とともに、朝鮮学校への差別に対するメッセージ性ある作品も。それが単なる反発や抗議でなく、日本人学生と並んで友好を望む作品になっていることに心を打たれました。等しき人間として差別なき日本へと進めるよう、私も力を尽くさねばと痛感しました。

 前にも書きましたが、私の子が保育園に通っていたとき、同じクラスに在日の友達がいたのです。親子ともども仲良くさせてもらったし、朝鮮初中高級学校の創立50周年フェスタにも足を運んだし、前回の美術展ではその子のお姉ちゃんにも会えました。とてもやさしいお姉ちゃんだったと覚えています。

 どの子の存在も魅力的であり、かけがえのないもの。学美の歴史にも、このような一文がありました。差別なき日本と世界へ、次の世代といっしょにつくっていける。それを教えてくれた美術展でもありました。

 【今日の句】成長も友好も 子に教えられ

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畠山和也
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