震災も原発事故も風化させない

 東日本大震災・福島第一原発事故から12年を前に、札幌駅前での「鎮魂と追悼 連帯のメモリアル行動」に参加。主催は道原発連・国民大運動道実行委員会です。あらためて当時のことを思い出し、14時46分には全員で黙とうしながら、心からの哀悼の意を表しました。

 私の生まれ故郷で、今も両親や妹夫婦が住む宮城県石巻市。大地震・大津波に襲われて連絡も途絶え一睡もできず、もうダメかと覚悟を決めていました。無事を確認できた時の安堵感は、とても表現することができません。

 しかし、身のまわりでも被害は甚大でした。私の高校時代の友人は仕事で東京にいたため難を逃れたものの、両親ときょうだいを津波で失くしました。そのような友人にも、復興のためだと所得税増税は続けられています。それが軍事費に流用されるなど、本当に腹立たしいとしか言いようがない。

 そして、今も事故が収束していない福島第一原発。あの事故がなかったかのように、原発の再稼働・新増設や60年超の運転まで進める岸田政権は、ふるさとに戻れない住民の苦しみを何だと思っているのか。首相は処理水放出も決断するようですが、合意なく放出しないという漁業者との約束を守る気さえないことも許されない。

 私が衆議院議員だったときに、福島のみなさんが東電や経産省へ要請する場に立ち会ったことがあります。着の身着のままで家を飛び出し、放射能への考え方の違いからバラバラになった家族。牛を置いてきた農家、コメをつくれない農家の憤りの声。魚を獲ることができない漁業者の辛さも聞き、いったい原発は誰を幸せにしているのだろうかと心から思いました。

 「原発さえなければ」。この言葉を何度も聞きました。原発も「核のゴミ」も都市部や大消費地からは遠く離れ、地方こそ大きなリスクにさらされています。本来なら自然豊かで、ゆっくりと時間が流れ、あたたかい交流がある、そのふるさとが原発によって奪われたことを、リアルに再確認しなければと思うのです。

 木幡秀男・札幌市長予定候補はじめ各団体からの代表がスピーチをおこない、署名に応じてくださる方の姿もありました。福島を忘れない、震災も原発事故も風化させない。あの事故の教訓は「原発はやめよう」だったはず。党道委員会としても宣伝にとりくみました。くりかえし訴えていきたい。

 【今日の句】被災地に 寄り添う総理と 思えない
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畠山和也
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