広島への原爆投下から78年。心から哀悼の意を表し、「過ちは繰り返しませぬ」との決意を新たにする日です。雨で宣伝行動が中止になったのは残念でしたが、北海道平和美術展や原爆死没者追悼会へとまわりました。
北海道では昨年4月〜今年3月末までに20年の被爆者が亡くなり、いま道内在住の方は200名、平均年齢は85.88歳になりました。被爆者への国家補償とともに、積極的に核廃絶に向けて行動する日本へ変えることを急がねば。所要のため追悼会は開会前に足を運びましたが、その分、いろんな話もうかがえました。今年1月に亡くなられた廣田正さんは、原爆投下の瞬間は、閉じていた瞼の上でものすごい閃光が走り、左のほほが「灼熱のスリッパでひっぱたかれた」衝撃だったそうです。
その後、負傷者の救出や死者の収容をおこなうこと1週間。遺体の山から「私は生きている」との声を聞いたこともあったとのこと。16歳の少年には筆舌に尽くせない辛さだったのでしょう、お子さんには戦争や原爆のことは詳しく語らなかったそうです。
自分が生き延びても罪悪感に駆られた、との話は多くの被爆者から聞きました。道被爆者協会・前会長の故越智晴子さんも、救護所に向かう途中で会った「私も連れてって」という3人の女の子を、衛生兵から「助からないから置いていこう」と言われて従ったことを悔い続けたといいます。破滅的な被害を及ぼす核兵器を、それでも容認する「核抑止論」にこだわっている岸田首相。「世界中の指導者は、核抑止論は破綻していると直視し、具体的な取り組みを早急に始める必要がある」と強調した、今日の広島平和宣言を正面から受け止めるべきではないのか。
今日の岸田首相のスピーチは、核兵器禁止条約にも触れない従来どおりの内容で、空疎なものに聞こえたのは私だけではないはず。核廃絶を政府へ迫る世論を大きくするため、さらにがんばりたい。
平和を願う人なら誰でも出品できる、北海道平和美術展も今回が47回目。絵画や彫刻、工芸、生活美術、書道など本当に多彩な作品に、平和への思いが凝縮されているようで、その迫力や情熱が伝わってきました。過ちは繰り返さない。そして次の世代にもつないでいく。核兵器禁止条約の署名国は92ヵ国に広がり、うち批准は68ヵ国になりました。くり返し核廃絶の声を上げていきましょう。
【今日の句】伝えよう 必ずなくせる 核兵器