声をあげるのは元島民だけでなく

 紙智子参議院議員の代理として「2023北方領土返還要求 北海道・東北国民大会」へ。北方領土対策特別委員の真下紀子道議、党道委員会から金倉昌俊副委員長も参加しました。領土交渉を前へ進める契機にしなければと、あらためて痛感しました。

 来賓であいさつした内閣府・外務省ともに、ウクライナ侵略以後のロシアとの外交の困難さを掲げました。数々の国際ルールを破り、軍事的な侵略をおこなってきたロシアの行為は当然許されません。あわせて、こういう時にこそ日ロ交渉の経過を検証することが大事と思います。

 プーチン大統領が領土問題は存在しないと言っていた当時、安倍元首相が「2島返還」という妥協路線を敷いて、日本政府の姿勢は後退に次ぐ後退となっていなかったのか。共同経済活動は、領土交渉のプラスとなっていたのか。問わなければいけないことは、たくさんあるのです。

 元島民を代表して、国後島に住んでいた野口繁正さん(写真)が訴えました。ソ連軍が進出してくるなか命からがら脱出し、何とか知床・羅臼まで。「生きるだけで、とにかく必死でした」との言葉が重く響きました。

 故郷へ帰る思いを語った後、「(国後は)私たちの島ではありません」との一言にエッと思いましたが、続く言葉に納得しました。「日本国民共有の島なのです」。千島諸島は日本の領土であり、元島民や近接地域だけが声をあげればいいというものではありません。

 福島にしても、沖縄にしても、同じように地元だけの問題にしないでほしい、との声があがります。とりわけ北海道に住む私たちが、この「北方領土」についてどれだけ語っているでしょうか。

 大会では島民3世の吉岡さんが、「もう過去の話だとか、難しい問題だからと、私の同世代や若い世代が語っていない」現実を何とかしたいとも訴えました。私もうなずきながら聞きました。

 8月は「北方領土返還要求運動強化月間」。札幌の第1合同庁舎ホールではパネル展も開催されています(写真)。道内の小中学校で、授業を通じて学んだ子どもたちの感想が初々しい。私もしっかり取り組みたいです。

 【今日の句】くりかえし 不当な占拠と ひも解いて
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畠山和也
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