もう大元から見直しを

 バスのダイヤ改正が発表され、運転手不足などの影響がくっきりとあらわれてきました。都心部も長距離路線も減便・廃止が続き、新幹線の札幌延伸にともなうバス転換は確保の見通しが立たず。対策を急がなければなりません。

 以前にも書いた道バス協会との懇談でも、切実な課題の1つが運転手確保でした。賃上げを進めたくても、コロナ禍も通じて乗客減少などで見通しは厳しい。国の抜本的支援の拡充は絶対に必要ですが、公設民営方式の導入を検討するなど、もう大元からの見直しにも着手すべきだと思います。

 私も道内をまわるのに長距離バスも使いますし、札幌市内も路線バスで(行った先で驚かれたりしますが)よく移動します。ビジネスや観光、高齢者や学生・高校生の移動手段などで大事な公共交通だと、よくわかります。観光バスなども含め、広い北海道ではくらしと経済の大きな部分をバスが担っているのです。

 「競争こそ成長」だと規制緩和によって台数が増やされた一方、運転手の処遇は努力した企業はあるものの、他業種と比べて良くなりませんでした。日本特有の乗用車優先政策も、公共交通の位置づけを低め、予算削減につながりました。この大元を見直さず、岸田政権はライドシェア導入をもくろんでいます。

 しかし、公的・公共分野としての回復なしに、今の道内の課題が解決するとは思えません。バスなど公共交通について、国は「地域ごとに話し合って」で済ませるだけでいいのか。バス転換もできないような、新幹線延伸にともなう並行在来線の経営分離も、閣議決定した当時と情勢が違うのですから見直しに進むべきでは。

 来年4月から、自動車運転業務の残業規制が強まります。トラック運転手不足も続いていますし、交通・輸送網の維持に向けた政策的努力へ、私も力を尽くしたい。

 【今日の句】急がなきゃ 規制緩和の 転換へ

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畠山和也
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