命をあずかる福祉職だからこそ

 福祉事業所に検査・補てん・ガイドラインを--きょうされん北海道支部との懇談で、必要性と緊急性を実感しました。事務局がある「さっぽろひかり福祉会」へ、宮川潤道議と足を運びました。

 きょうされんでは先月、厚労省宛てに第6次となる要望書を提出しています。●報酬の減収分の補てん、●日額払い制度の見直す検討を、●利用者や家族、支援者などへのPCR検査を、●感染者・濃厚接触者が出た場合の経費補助や行政・医療機関などとの連携、●定期的な慰労金の仕組み、などが中心的な内容です。

 裏づけとなる調査・アンケートを、きょうされんは全国の事業所に配布・回収していますが、なかでも北海道の事業所の回答が多くなる見込みといいます。事業所の形態を問わず減収となっているし、自由記述にも「B型利用者の工賃補てんを」「日割り単価でなく月額制にして安心した運営ができるように」「人の命をあずかる福祉職であり、無症状の場合でも検査を受けられるようにしてほしい」などの声が寄せられています(なお、調査の最終報告は8月中の発表を予定しているとのことです)。

 「高齢者施設などへの外販はストップしてきました。売り上げは回復していません」と事務局長・小畑友希さん。事務局次長の下澤彩野さんは、コロナ禍で利用者の健康不安が心配と語りました。あさかげ生活支援センター施設長・髙井賢二さんは「障害者の工賃に(国が)生産性を求めておきながら、労働として認めるような補償がないのではバランスが悪い」と指摘されました。

 国の第2次補正予算で「生産活動活性化支援事業」が盛り込まれ、最大50万円が助成されます。しかし、減収が50万円を超えている事業者が多いため50万円ではまったく足りないし、かつ対象が「前年同月比50%以上減収」または「連続する3ヵ月の収入が前年同月比30%以上減収」と絞り込まれます。きょうされんが取り組んでいるアンケートは、実態を明らかにして政府に対応を迫っていくうえで大きな力になります。今日の聞き取りも、その一助となればとの思いです。

 私からは検査の拡充や補てんを急ぐとともに、国や行政機関が緊急時などのガイドラインをつくっていく(更新していく)ことも必要と述べました。利用者に熱が出た場合、実際に感染していた場合、その後の消毒や待期期間などなど、多くの事業者が手探りのままで利用者と接しています。検査・補てん・ガイドラインを具体的にすることで、多くの不安が解消されていくはずです。

 懇談後、パンや大福などの製造・販売をおこなっている「ひかり工房」にも、おじゃましました。種類も多く、焼き立ての牛乳入り角食もおいしそう。小畑さんの「各事業所で製造しているものを持ち寄った販売拠点があるといいです」とのアイディアも納得です。役所内や道の駅など、各自治体でも工夫と努力を凝らしていますが、いっそう具体的になっていくように力を尽くしたいと思いました。

 今日は朝の宣伝時から札幌市の気温は高めで、マスクをしながらの日中の仕事などが大変だという方もいるでしょうし、学校で授業を受けている子どもたちにも負荷がかかったことでしょう。早い収束を願いつつ、少しでも苦難が軽減されるようにしていきたい。明日は深川市・留萌市へと足を運びます。

 【今日の句】寄り添った 努力を総理 知ってるか
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畠山和也
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