病院も高齢者施設も、ギリギリのなかで働いています。「現場任せでなく、みんなで考えてほしい」--まさに政府こそ、この言葉をしっかり受け止めるべき! 以前から予定していた芦別市・赤平市・歌志内市で、実態や要望をうかがいました。
3自治体の市立病院とも、お忙しいなか事務局長さんらが応対してくださいました。中空知地域でも感染拡大は起こりうるとの認識のもと、どの病院もコロナ対応へ真剣に立ち向かい、課題や問題意識も鮮明です。人口3000人の全国最小市・歌志内市でも、売店だったスペースを発熱患者の待機場所に作り直すなどをおこない、少ない事務局体制で必死に関係機関との連携やマニュアル作りに取り組んでいます。医師・看護師とともに事務職も、市民の命と健康を守るために必死なのです。
今は感染確認患者がなくても、「発熱外来に看護師を置き、今後は陽性患者の受け入れもするとなれば新たな看護師の配置も必要。準備だけでも多忙という現状です」(芦別)、「何より必要なのは人的支援。これまでもギリギリの職員数で他の業務に向かう余裕もないなかで、発熱外来やコロナ対応を迫られています」(赤平)と、各市立病院から苦労の一端をうかがいました。今は議論が止まっている公立病院の再編・統合についても、医療機関が限られている地方で担っている大事な役割も話題になりました。
検査機器などは国の助成もあって購入を進めていますが、メーカーの供給が追いつかず年明けという実態も。国が増産を要請しているインフルエンザワクチンも、すでに病院での今年の確保分が底をついてしまい、納入見込みを持てない現状もあります。国が掲げるさまざまなスローガンや看板が実行されていないと、話を聞くなかで痛感しました。
高齢者施設でも施設長さんが、堰を切ったように苦労や課題を語られ始めました。札幌・茨戸アカシアハイツでの大規模クラスターが与えた衝撃が大きく、職員の研修や家族への説明なども繰り返しおこなってきたそうです。せっかく自分たちで作ったマニュアルも、行政など専門的な立場からチェックしてほしかったのにかなわなかった経過もうかがいました。そこで聞かれたのが冒頭の「現場任せにしないで」との言葉なのです。
職員が当たり前のように検査を受けられる仕組みや、行政機関も含めたネットワークと体制づくりも語られました。あわせて「こうやって現場に来て、話を聞いてもらえることがありがたいです」との言葉を重く受け止めました。政治にかかわる者として、みずから感染拡大防止に取り組みながら責任を果たさなければと心から思います。
芦別市では商工会議所、赤平市・歌志内市では市役所でも話をうかがいました。地域経済や雇用にかかわって、中小企業への支援の必要性が話題にのぼりました。政府の経済支援は GoTo 偏重そのもので、地域ごとに見合った対策が講じられるような見直しが必要ではないかと私から述べました。赤平市では教育長さんから学校現場の一端についてもうかがい、何より教員を増やすことが大切と意見が一致しました。
芦別市・松井邦男、赤平市・木村恵、歌志内市・女鹿聡の各市議に案内・同行していただきました。こうやって地域に根づいた地方議員がいることの意義を、今日もつくづく実感しました。これぞ日本共産党の強みです。
先日は道への要請をおこないましたが、来週には国の出先機関へ要請をおこないます。今日の実態も反映させていきたいし、政府にコロナ対策の具体化を迫る世論を広げてもいきたい。菅首相から「最大限の警戒」という言葉を聞かされるたびに、とっくに注視という状況などではない!と腹立たしさが増すばかり。切実な要望まで自粛してはならないと、訴えていきたいです。
【今日の句】警戒と 繰り返すより 対策を