障害者施策を前へ

 道議団・札幌市議団とともに、「手をつなぐ育成会」さんと懇談させていただきました。「障害基礎年金に関するアンケート調査」をおこなった結果が「しんぶん赤旗」でも紹介されて、コロナ禍での苦労も含めてうかがいたく取り組んだものです。道議団は宮川潤・菊地葉子の両道議、札幌市議団は小形香織・佐藤綾の両市議が参加しました。

 このアンケートは今年3月、全国の会員に答えてもらったもの。答えた98%の方が障害基礎年金を受給していますが、満額でも月7万円に届きません。給料や工賃も月1万円以下が58%、1~4万円が24%のため、親と同居するか生活保護を受給しないと生活できないというのが実態です。診断書も幼少のころから継続している場合と、成年となってから医師を探す場合との、困難の違いも浮き彫りになりました。

 「子どもより長生きしたい、というのが親の願いになっている」と佐藤春光会長。年金もじゅうぶんでないなか、障害を抱えた人が生活しにくい日本だと厳しい目を向けました。アンケートにかかわった長江静子副会長も「少ない年金に安い工賃では、家族からの補助なしに余暇など過ごせません」と、障害児・者が1人の人間として生活できる環境をと要望されました。

 佐藤会長は福祉施設なども運営していることもあり、職員の給与面など福祉従事者の少なさについても現状を説明されました。北海道は人口減少が進み、さらなる人手不足に直面しています。国の補助・交付なども十分でない福祉分野が、まさにその窮地に置かれているのです。佐藤会長は障害者への差別にも触れて「少数者であることや社会の偏見があることで、施策も遅れている」と強調されたことを、しっかり胸に刻みたい。

 特別支援学校の設置基準も話題になり、それ自体は歓迎すべきことですが、あとは自治体に実施させる運動が必要との話にも。この点では日本共産党もがんばってほしいと宿題もいただきました。育成会では、年金についてわかりやすく解説する勉強会用資料を作成するとのことで、このような広げる努力を、行政も私たちも学ばなければと実感しました。

 道労働局へ、伊藤りち子3区予定候補(比例重複)・橋本みか5区予定候補とで要請もおこないました。「両立支援等助成金『新型コロナ対応特例』等の上限撤廃等を求める要請」で、内容は①両立支援等一時金の「育児休業等支援コース・新型コロナウイルス感染症対応特例」の上限を撤廃すること、②両立支援等助成金の「母性健康管理措置による休暇取得支援コース」の上限を撤廃すること、③「小学校休業等対応助成金」の「個人申請」の趣旨が生かされるよう、「事業主の協力」や「事業主の同意」が得られない場合の対応策を講じること-ーです。

 札幌市では先月13日に「家庭保育のお願い」が出されて以降、これら助成金への問い合わせが「1日のうちに来る電話の8割」になるほど急激に増え、今月4日までに道労働局へ累計529件の相談があったとのこと。3番目の要望項目も含めて「企業へ説明しているところ」で、上限撤廃については本省へ報告するとの回答でした。「上限の撤廃というのは金額についてですが、人数についてですか」など、ていねいに対応いただき、大事な課題であると共有されたことは重要です。

 北海道全体でも児童・子どもの感染が増え、濃厚接触者との認定や学級閉鎖などのため、仕事を休まざるを得ない親-ー多くは女性・母親-ーも増えています。協力しない企業側の問題をただすとともに、しっかりと活用している企業へも上限を定めたのでは、せっかくの制度も生かされません。まだまだ感染収束が見込めないなか、安心して休みを保障できる環境をつくることは政治の責務です。

 他にも今日は朝の街頭宣伝、JRにかかわる会議、全国の比例予定候補者会議(オンライン)など盛りだくさんの1日に。各地でがんばる姿に、私も励まされました。明日は新篠津村と当別町をまわる予定です。

 【今日の句】利益だけ 求める社会は 息苦し

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畠山和也
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