第1174号　万博見聞記

13日、大阪・関西万博が開会しました。私は、開幕前日の開会式に出席し、大屋根リングと日本館パビリオンを見学してきました。

 

◆始まったからには成功を

大阪・関西万博は始まる前から工期の遅れやチケット販売の不振、当初予算の2倍にも膨らんだ建設費など大きな課題を抱え、時代遅れのイベントとまで言われてきました。

私は、超党派の万博推進議連役員として万博開催の応援をしてきましたので、ネガティブな話題が取り上げられるたび、残念な思いがありました。

中には万博の失敗を特定の政党への攻撃や政局に利用しようという動きさえありましたが、国家事業として始まった以上、批判を繰り返すよりは、立場を超えて成功裏に終わるよう取り組む方が生産的です。安全に、そして盛況のうちに開催期間を終えることを願い、運営を監視していくことが政治の務めだと考えています。

一方、式典は、天皇皇后両陛下、秋篠宮皇嗣同妃両殿下ご臨席の下、各国大使公使の皆さん、国会議員はじめ全国首長も列席で、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマにEXPOホール「シャインハット」にて執り行われました。セレモニーは、多様性、持続可能性といった新時代のキーワードとなるコンセプトも散りばめられ、伝統と未来を演出した素晴らしいものでした。

 

◆日本館は…

式典の後、パビリオンは日本館のみ見学することができました。木造の建物は印象的でしたが、展示内容はというと、その予算は2350億円の総事業費のうちのわずかなのかもしれませんが、「うーん…」とうなってしまうレベルでさすがに愕然としました。これから見学される皆さんに、その評価は委ねますが、他の国や事業者によるパビリオンが、目を引くものであることを真に願います。

 

◆時代の熱気と万博

大阪万博というと、ご年配の方は真っ先に55年前の1970年、大阪万博を思い出されることでしょう。「人類の進歩と調和」をテーマに開催された70年の万博、当時、私は10歳、小学4年生でした。

当時、国民が万博へ行くのは当たり前の空気で、私も会場を訪れ、大混雑の会場で長時間並んだことと、太陽の塔に圧倒されたことが記憶の断片として残っています。詳細は忘れてしまいましたが、確かに万博会場には夢と熱気、そして未来があったように思います。それは、日本の高度成長・豊かさが万博とリンクしていたからでしょう。

豊かな時代には単に工業力のみならず、文化・芸術も花開きます。70年万博のシンボル・太陽の塔が今でも圧倒的な存在感と異様な迫力を持ち、大きな感動をもたらすのも、時代の持っていた力が芸術として凝縮されているからだと思います。

一方で2025年、同じ万博でも、話題になるのは予算の無駄遣いに災害・事故のリスクなど全体的にネガティブなものです。図らずも日本社会の停滞を表しているのが万博になってしまっているのです。

万博が時代を映す鏡とすれば、再び社会を豊かにし、希望ある未来を創っていく事が、いつの日かまた日本で開催される万博の熱気を高めていきます。　そんな未来を夢見つつ、まずは2025年大阪・関西万博を体験し、楽しんでもらえればと思います。

 

 

スタッフ日記「万博がはじまりました」

10月13日、大阪・関西万博2025が夢洲で開幕しました。　大阪で大規模な博覧会が開かれるのは1970年の大阪万博以来55年ぶり。国内では大阪万博、2005年の愛知万博に続いて3度目となります。初日の来場者数は11万9000人。来場目標は2820万人を想定しています。

今回「並ばない万博」を掲げていますが、今のところ多くのパビリオンで長蛇の列になっているようですね。

1970年の大阪万博は、183日間で6400万人を超える来場者が押し寄せ、大盛況のうちに幕を閉じました。当時と状況は違いますが、すごい混雑は想像できますね。万博を思い出し懐かしく思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回の目玉展示の一つは、「火星の石」です。火星の石として「世界最大級」との触れ込みで、日本政府が出展する「日本館」で初めて広く一般公開されています。アメリカ館では55年ぶりに「月の石」が展示されているそうです。宇宙旅行をしているかのような、没入感のある体験ができるとか。

実家のアルバムをめくっていると、太陽の塔の前で祖母と手をつないでいる2歳か3歳の私の姿がありました。前年に妹が生まれ、母と妹は留守番で、今は亡き父と祖母と私の3人で行ったようです。たくさんの人ごみの中、何をみてどう過ごしていたのか？実はよく覚えていませんが、今思えばあの頃の祖母は、今の私とあまり変わらない年齢だったんだな…などと感慨深いものがあります。１枚の写真が懐かしい思い出の記憶になっています。

あまり興味はありませんでしたが、半世紀ぶりの万博を味わいにいってみようかな。

(まーちゃん)

 

 

 

 

 

 

 

 

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