台風被害に見る電気文明と高齢社会の脆弱さ

台風15号、そして19号が各地に甚大な被害をもたらしたところに、またこの大雨である。千葉県などで、さらなる被害が出ている。 停電で、日々の電化生活が根底から崩れ去っている。また、災害の被害者の大半が高齢者である。 台風15号に直撃を受けた関東地方、とくに千葉県では数週間に及ぶ停電で、多数の県民が大きな苦痛を味わった。電気が止まると、水の供給にも支障を来すことになり、生活が成り立たなくなる。電気文明の脆弱さを再認識させられた。 かつてのように井戸から水を汲み、薪を使って竈でご飯を炊くような生活ならば何とかなるが、今や井戸も竈もない。停電が長期化すれば、冷蔵庫に頼った食生活は維持できない。9月はまだ暑い時期であり、食物の腐敗も早い。 各地区に、非常用の井戸を残すとか、卓上コンロや七輪を用意しておくとか、電気抜きの生き残り術も必要である。また、電気自動車の蓄電池には10日分の家庭の必要量を供給できるものもあり、今後の普及が期待される。 大型台風に対応するには、電柱の地下化を進めねばならないが、コストと住民の反対が問題である。後者につい続きをみる

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