中国の偵察用気球への対応をどうするか?

 中国の気球が世界を驚かせている。アメリカでも日本でも話題になっている。 アメリカかでは、上空を飛行し、東海岸のサウスカロライナ州沖合で米空軍のミサイルによって撃墜された。アメリカは、ICBM基地のあるモンタナ州上空を飛行していることから、これを軍事偵察用のものと判断したのである。 撃墜された気球の残骸は海面上の1.5㎞四方に散らばっており、すでに回収され、また水没した機器の回収も進んでいる。 今のところ、高さは約60メートルで、重さ約1トンの機器を搭載していたという。気球にはプロペラや舵が装着され、速度や方向を変えられる。また、ソーラーパネルによって電力を供給し、長時間の飛行が可能になっている。高度は約20㎞で飛行していたという。 その機器がどのような機能を有していたかは、今後の調査の結果を待たなければならない。中国側は、あくまでも民間の気象観測用気球だと主張しているが、どちら側の主張が正しいかはまだ判断できない。 米国防総省によると、トランプ政権時代に3回、中国の偵察気球が米領空に短時間入ったことがあるという。また、昨年6月にハワイ沖に墜落した気球を回収し、解析したら、中国の偵察用気球であったという。 2020年6月に仙台市上空で、2021年9月には八戸市上空で確認されている。しかし、防衛省も特別な対応はとらなかったようである。 敵地の偵察ということになると、航空機のU-2偵察機があるし、人工衛星を使って撮影する偵察衛星もある。今回の気球も、偵察機続きをみる

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