首相になる菅義偉という男

 9月14日に自民党総裁選で菅義偉が選ばれる。党役員・閣僚人事などの予想が飛び交うと思うが、私なりの菅人物論を書く。 菅は酒を飲まない。だから、人を和ませるという酒の持つ効用を使えない。都知事のときは、官房長官の菅と月に一度くらいは会食して政策の調整をしたが、夜の飯のときも酒を飲まない。私だけ、ビールかワインを少し飲む。 だから、食事をしながら、すべて仕事の話で馬鹿話は全くない。仕事の効率は極めてよい。夜の会食で酒を飲みながら、相手を「陥落」させるのが政治家の技術でもある。私も国会対策委員会の幹部の任にあったことがあるが、野党の国対の皆さんとよく「国対めし」で妥協点を探ったものである。 そのような芸当に代わる菅の政治家としての「技術」は何なのか。それは小此木彦三郎代議士の秘書として培われた細かい気配りである。 たとえば、私が都知事に当選することがほぼ確実だった2014年初めの都知事選のとき、都議会のドンと言われた内田茂との会食をセットしたのも菅である。内田と良好な関係を結ばなければ、都議会運営に支障を来す。私は、内田の選挙応援にも入っており続きをみる

『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』