2月27,28日のハノイでの米朝首脳会談決裂後、アメリカも北朝鮮も次の手を打てない状況である。金正恩は、失意のうちに帰国したが、非核化というハードルは予想以上に高かった。 金正恩は、トランプとトップ同士で話し合えば、北朝鮮に有利な形で問題が解決すると思っていたが、今回、それが間違いだったことが明らかになった。 そこで、二つの選択肢がある。第一は、やはりトランプに賭けて、交渉を継続する、第二は、トランプは諦めて、次の政権に期待するである。 失望の念で一杯の金正恩は、二番目を選択するのではあるまいか。仮に、民主党政権になれば、過去の米朝交渉やイランとの核合意の例のように、一定程度北朝鮮の主張を容れることが期待できる。トランプ政権と事務的な交渉を続けるにしても、3回目の米朝首脳会談は早期には開催しないであろう。 金ファミリーによる世襲独裁を続けることが、金正恩の最大の目標であるので、その生命線とも言える核兵器を完全に廃棄することなどありえない。アメリカが体制、つまり金王朝による独裁を保証し、それを金正恩が続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』