EUは、4月10日に首脳会議を開き、イギリス離脱の期限を10月末まで延期することに決めた。当面は「合意なき離脱」は回避できたが、問題はその期限までにイギリスが決めることが出来るかどうかである。 メイ首相の提案するEU離脱協定案は、3月29日の英下院での採決でも過半数を得ることができなかった。3度目の否決である。イギリスは、1973年にデンマーク、アイルランドとともにEUに加盟したが、2016年6月23日の国民投票でEUからの離脱を決めている。それがBREXITであるが、そもそもなぜEUから離脱するのか。 まずは、主権が大きく損なわれたことへの不満である。国境を無くし、人、物、サービス、カネが自由に流通するようにする。それはプラスばかりではなく、マイナスも伴い、たとえばギリシャ債務危機のように困窮する他の加盟国の面倒までもみなければならない。 しかも、移民・難民の流入が犯罪やテロなどに繋がっている。また、20続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』