我孫子市所在の「榎本家住宅主屋」他5棟、国の登録有形文化財に

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

国の文化審議会(会長 島谷弘幸氏)は、本日令和6年7月19日に開催された同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、文部科学大臣に対し、

〇市川市所在「勝家住宅主 」他1棟

〇成田市所在「旧下総御料牧場(三里塚記念公園)貴賓館」他1基

〇我孫子市所在「榎本家住宅主屋」他5棟

を登録有形文化財(建造物)として登録するよう答申をしました。

今回の答申後に登録されると、千葉県内の登録有形文化財(建造物)の件数は 315件となります。

 

※登録有形文化財(建造物):登録有形文化財建造物は、50年を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを文化財として登録し、届出制という緩やかな規制を通じて保存が図られ、活用が促されています。

 

○榎本家住宅主屋、離、北土蔵、釜場、正門、稲荷社

 

利根川西岸の堤防沿いに位置する旧家の屋敷。主屋の周囲に建つ、離れ座敷、北土蔵、 釜場、正門、稲荷社からなる。

主屋は各階続きの座敷を配して南庭を望み、二階西室の床は床框(とこかまち)に唐木を用いるなど凝ったつくり。

離れ座敷は二室続きの座敷とし、鶴・亀の釘隠や室境に飾る波と水鳥の透彫り欄間など華やかなつくり。

 

 

北土蔵は家財蔵で掛子塗扉など上質な仕上とする土蔵。

釜場は平屋建て切妻造り鉄板葺きの東西棟で、棟中央に煙出しを設ける。別棟の釜場として貴重。

 

 

正門は一間薬医門で、両脇に 桟瓦葺板塀を付す。大棟や降棟を高く積み、影盛とした豪壮な外観が旧家の風格ある表構えをつくる。

稲荷社は一間社流造銅板葺。装飾を抑えつつ丁寧なつくり。

 

 


建築年代 

〇主屋 昭和前期/昭和33年頃移築 

〇離れ 明治中期/昭和33年頃移築

〇北土蔵 明治17年/昭和33年頃移築、平成23年改修 

〇釜場 昭和前期/昭和33年頃改修 

〇正門 昭和前期/昭和33年頃移築

 

我孫子市内にある国の登録文化財は「根本家住宅」に続き2例目となります。