誰得? の東京五輪

新型コロナの感染が収まるどころか若年層は上昇傾向にある中で緊急事態は解除。ウガンダの選手たちがいかに、この国の防疫がザルかを教えてくれる中でも五輪開催にまっしぐらの昨今、みなさまお元気ですか。一体、誰得?な東京五輪。もちろん得する人はいます。パソナ、電通はもちろんのこと、五輪に関係する数々の利害関係者。もし開催されなければ、期待していた利益をこの方々に差し上げることができない。開催されるならば最悪は、やった、という形だけでもいい。形だけでも開かれれば金は流れるから。特に今年、来年の選挙を考えれば、忖度報道のためにも広告宣伝費がたっぷりと流れる五輪特需でメディアへの餌付けは重要だ。そのためにも東京五輪開催は絶対必要。メディアが力を合わせれば、報じ方ひとつで、権力を維持させることも崩壊させることもできるのだから。五輪も開催か中止か、ではなく、いつの間にか有観客か無観客か、の議論にすり替わって行った。特需を逃したくないメディアの努力があればこそだ。25年のデフレとコロナ禍で疲れ切った人々に抵抗する余力もないと判断するや、無観客では見栄えが悪いと学徒動員含む有観客でサーカスは開催されるという。このサーカスで、これまでの都合の悪いものを覆い隠し、感動をありがとうで有耶無耶にするという古典的な手法。ただの感動で終われば良いが、そうもいくまい。感染症の拡大途中に国内外、多くの人々の移動や交流によって、さらに事態は悪化する以外にないだろう。直近の緊急事態を思い返せば、感染拡大の局面で、医療現場は対応しきれないことは明らかだ。最前線に立つ医療従事者の健康、命と引き換えの五輪。この国に生きる人々の健康、命と引き換えの五輪。冗談じゃない。五輪開催などあり得ない。最後の最後まで、ならぬものはならぬと言い続けなければならない。この社会状況下で馬鹿げたサーカスを強行開催できてしまうのだから、この先は、なんでもできる、と自信を深めて更なる沼に引きずり込んでくるだろう。そこにメディアたちにもしっかりと伴走させるためにも先々の特需も用意されている。例えば、憲法改正。国民投票まで事実上の広告規制はなく、無制限に広告垂れ流しが可能なのだから、改憲特需もメディアは笑いが止まらない。企業とメディアを繋ぐビジネスマンとしても超一流の権力者たち。一方、そんな特需などほとんどの人々にとって関係のない話だ。どれだけ多くの政治に関心を持たない人々に興味を持ってもらえるか。伝わりやすい話で輪を広げていくしかない。今こそ必要なのは草の根。一人ひとりが質の高い喋り手を目指して、日々積み重ねるしかない。私も毎日、自分の喋りの下手さと向き合いながら、昨日続きをみる

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