名古屋市における2023年第26週(6月26日~7月2日)の市内70定点医療機関からの新型コロナウイルス感染症患者報告数は604人に達した。定点あたり報告数は 8.63人となり、前週比 1.09 倍に増加した。第9波に突入したとの考えを述べる医療関係者もいる。
■ 全数把握と定点把握
感染症法に基づいて報告される感染症は、病気の重篤度、感染のしやすさ、感染経路などにより、一類から五類に分類されている。このうち、一類から四類までのすべてと五類の一部、新型インフルエンザ等感染症は全数把握対象疾患といい、すべての医療機関に報告義務があるが、五類感染症のうち新型コロナやインフルエンザ、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)などの感染症は、定点把握対象疾患といい、医療機関の中から選定し、協力していただいている定点医療機関からのみ報告される。
私のまわりでも新型コロナに感染している方が急増。全数把握が行われていないことから全体の患者数はわからないが、定点あたり報告数を見る限り相当感染が広がっていることがうかがえる。
新型コロナでは「感染しないこと」よりも「まわりの人に感染させないこと」が重要だといわれている。感染した方はぜひ5日間の自宅待機をよろしくお願いいたします。
■ 新型コロナウイルス患者報告数および定点あたり報告数
第19週(5月8日~14日) 患者報告数253人、定点あたり報告数3.61
第20週(5月15日~21日) 患者報告数377人、定点あたり報告数5.39
第21週(5月22日~28日) 患者報告数397人、定点あたり報告数5.67
第22週(5月29日~6月4日) 患者報告数433人、定点あたり報告数6.19
第23週(6月5日~11日) 患者報告数505人、定点あたり報告数7.21
第24週(6月12日~18日) 患者報告数509人、定点あたり報告数7.27
第25週(6月19日~25日) 患者報告数556人、定点あたり報告数7.94
第26週(6月26日~7月2日) 患者報告数604人、定点あたり報告数8.63